ハワイスペシャリスト限定ツアー

2018.12.11
ハワイスペシャリスト限定ツアー

<4日目>アロハプログラムWeek in ハワイ2018

【DAY 4 マウイ島 カアナパリ・ビーチ・ホテルで文化体験(11月9日)】

 

ここからは、マウイ島編をレポートコラムでご紹介させていただきます。
マウイ島でのプログラムは、11月9日(金)、10日(土)の2日間にわたり開催されました。

 

初日の舞台は「カアナパリ・ビーチ・ホテル」です。白砂の海岸が約3マイル(約4.8km)続く世界的にも有名なカアナパリ・ビーチに面し、ハワイらしさを随所で感じられるホテル。そんなホテルの中庭で開催されるワークショップに参加させていただきました!

(Kaanapali Beach Hotelのホームページはこちら

 

ちなみにマウイ島でご一緒いただいたキュレーターは、森出じゅんさんです!

 

 

  • ウペナ(フィッシュネット)作り体験
     

この日の朝、ホテルの美しい中庭で体験したのが「ウペナ作り」のワークショップです。ウペナとはハワイ語で「網」という意味で、昔からハワイの人々が漁業をする際に使ったこのフィッシュネットを、知識豊富な漁師さんでもあるアンクルGigiと作ります。
 

アンクルGigi(本名:グレゴリー・G・ゴメス氏)は、9歳の頃から祖父ジョン・クカヒコ氏より漁網の作り方などを学び、現在はこの工芸の専門家として技や文化を伝授している方。彼によると、古代ハワイアンは収穫する魚のタイプごとにネットを作ったのだそう。形状や大きさ、素材から網目のサイズなど、どんな網があればどのような魚が獲れるかがわかっていたんですね。その種類は170~180種類に及んだというから驚きです。


当時は木の皮を一部削って細くし、それを使ってネットを作ったようですが、今回私達が使ったのは釣り糸。最初に網の要となる部分「ピコ」を作っていきます。



ピコとはハワイ語で「おへそ」や「中心」を表す言葉。この部分をしっかり作ることで、網全体の作りが左右される大切な部分です。指を使ってクルクル網目を作っていくのですが、これが思ったより難しい…。参加者の皆さんも、「あれ、どうなってるの?」「釣り糸が固くてうまくいかない~」と悪戦苦闘気味。


がんばりましたが、結局時間内にはこのピコの部分を作り上げるのがやっとでした。大きいフィッシュネットを作るには4000ヤード(約3.6Km)もの釣り糸が必要とのことで、つまりそれはどれだけの労力がかかることか…。気が遠くなる作業ですよね。



編み方を教わりながら、ハワイでの漁業の歴史や養魚池(フィッシュポンド)についてのお話、幼魚を捕まえないように目が細かすぎる網を作ってはいけないというルールのこと、サメを捕まえるためにウル(パンの木)を食べさせたという先人の知恵について…などなど、とにかくいろいろなことを話してくれたアンクルGigi。その知識の豊富さには本当にびっくりです。


「この土地は自分たちのものだ、なんて思ってはいけないんだよ。土地が与えてくれるすべてのものに感謝して、大切にいただき、未来へつなげていくのが私達人間の務めなんだ」という言葉に、全員が共感し感動。アロハの心がここにもありました。アンクルGigi、ありがとうございました!!

 

  •  ラウハラ編み体験
     

ランチの後、午後もホテルの中庭でワークショップを体験。今度はラウハラ編みです。

 

ラウは「葉」の意味、ハラは木の名前です。その葉が耐久性に優れ強さとしなやかさを持っていることから、帽子、バスケット、アクセサリー、そしてマットなど古代より様々な形で利用されてきました。ホノルルのビショップ・ミュージアムには、カメハメハ1世が実際に使っていたという「ラウハラ編みのマット」も残っているんですよ。

 

今回ラウハラ編みを教えてくれたのは、ポハク先生。ひいおばあさん、おばあさんがラウハラ編みをしていたことから技や伝統を受け継いだのだそう。おばあさんの死後も7人の先生(クム)に習ってその技を磨き続け、ラウハラ編みの職人歴は25年になります。先生のお道具箱も、使い込まれた感じがすてきでした。

 

そんなポハク先生が初心者向けということで教えてくれたのが、ホヌ(海ガメ)のオーナメント。あらかじめ、ある程度の長さに切りそろえられた材料が配られ、見よう見まねで作り始めました。

 

丁寧にゆっくり教えてもらい、時々「先生、ちょっと助けてください~」とヘルプを出しながら、全員が作品を完成することができました。今回は少人数のグループだったこともあり、質問しながら進められたのも楽しかったです。

 

「1970年頃に、ラウハラ編みの伝統は徐々に廃れてきたんです。熟練の年配者が亡くなっていくと同時に、若者は『古い時代の素材だ』と離れていった。たしかに、作るのにすごく手間がかかりますしね。最近はハワイでも、ラウハラ編みを知らない人がいるほどです。だからこそ、ただ作品を作るだけではなく、若い人に伝えることも大事だと思っているんです。僕自身が偉大なクムたちから学んできたハワイの伝統を、今度は僕が伝承していきたい」と語ってくれたポハク先生。大切な思いですよね。定期的ではありませんが、リクエストによっては様々なワークショップも行っているそうです。

 

  • フラ・オ・ナ・ケイキ鑑賞

 

初日を締めくくるプログラムがこちら。「フラ・オ・ナ・ケイキ(Hula O Na Keiki)」の鑑賞です。毎年カアナパリ・ビーチ・ホテルで行われている、大規模なケイキ(子ども)フラのコンペティション。今年で28回目を迎えた由緒あるイベントです。

 

参加するのは、5歳~17歳のケイキダンサー。古典フラ(カヒコ)や現代フラ(アウアナ)などの部門で競い合います。現在カアナパリ・ビーチ・ホテルのポオケラ&トレーニングディレクターとしても活躍する「アリカ・グエレロ」氏も、過去の優勝者のひとりなんですよ。

 

イベント当日は、アートや工芸品などがホテルロビーに展示されていました。クラフトなどのブースも中庭に並んで、賑やかな雰囲気でした。

 

私達も会場に入り、いよいよコンペティションのスタートです。小さくてかわいらしいダンサーから、本当にケイキ?と思うほど堂々としたフラやチャントを魅せてくれる人までが次々と登場。私達が見たのはカヒコ部門だったのですが、その表現力、さらにチャントの力強さは本当に感動的でした!

 

今年は、予選を勝ち抜いた日本からの参加者も2名いました。こういった形で日本人が参加するのは初めてとのことで、この舞台に立つまでどれだけ努力してきたのか…と見ている私達も思いを深くしてしまいます。

 

コンペティションの結果、今年の優勝はNadia Kūkahiliokeawepē Nascimentoさん。クム、Sonny Chingのハラウから参加した女の子でした。そしてなんと2位になったのは、日本・神奈川県から参加のKaren Miyazakiさん!フラの本場で2位なんて、快挙ですよね。本当におめでとうございます。

 

 

こうしてマウイ島での初日が終了しました。1日で本当にたくさんのハワイ文化を感じることができました。それにしても「カアナパリ・ビーチ・ホテル」、とっても素敵なホテルだったなあ…。ハワイらしくて温かいおもてなしに、参加者のみなさんも感動しきりでした~!

 

続いて5日目(最終日)の内容は次の記事をご覧ください!

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