ハワイスペシャリスト限定ツアー

2024.07.06
ハワイスペシャリスト限定ツアー

アロハプログラムWeek in ハワイ2024【5日目】

2017年よりスタートした「アロハプログラム Week in ハワイ」。ハワイ州観光局とアロハプログラムキュレーターが自信を持ってご紹介する、他では味わえないディープなハワイを体験できる現地発着のツアーです。ハワイが大好きなメンバーが現地で繋がるアロハプログラムだけの特別ツアー!第6回目となる今年は、2024年6月14日(金)~20日(木)まで、オアフ島にて開催いたしました。期間中オアフ島では、太平洋諸島の先住民文化を祝う世界最大級のイベントフェスティバル・パシフィック・アート&カルチャーが開催されていました。

5日目のツアーをレポートいたします。
 

6/18(火)ワイメア植物園でハワイの花を知ろう!

キュレーター:近藤純夫氏

ツアーも後半戦、アロハプログラムWeek in ハワイに初めてご参加の方も、何度もご参加いただいている方もすっかり仲良くなり、集合の時から会話が弾んでいるようです。

本日はキュレーター近藤純夫氏と「ワイメア渓谷植物園でハワイの植物を知ろう!」をテーマに、ワイメアまで足を運びました。ワイメア渓谷植物園はオアフ島ノースショアのワイメアにある広さ1800エーカーの植物園です。熱帯雨林に囲まれたワイメア渓谷には、美しい滝や世界一流の植物園があります。古代のハワイアンの集落(アフプアア)があった場所で、貴重な史跡も残る場所です。

まず、行きのバスからしっかり基礎知識を学びます。近藤先生が持ち込んだのはコアです。誰もが葉?と思いましたが、これは偽物の葉、偽葉(ぎよう)で実際は茎とのこと。


先端の部分が葉です。また茎の部分は葉脈が平行に流れ、形は三日月です。コアはたくさんの水を必要とする植物でハワイの雨の多い場所ではどんどん成長していきます。このような植物の特徴はハワイの土地や気候の影響を受けて、それに対応するために変化していったとのこと。皆様、手に取ってしっかり観察していました。

ワイメア渓谷植物園のある所は、古代「アフプアア」の場所でした。アフプアアとは古代ハワイアンの人々が、山頂から海辺に達する平地までの地域全体を1つの区画として共同生活を営んでいた場所のことです。アフは祭壇、プアアは豚の意味で、豚の骨を置いて住む境界線を引いていたそうです。
事前に予習をしながら移動すること1時間半、ワイメア渓谷植物園に到着です。


園に入ると、まず樹齢150年の大きなモンキーポッドが私達を迎えてくれます。すごいパワーを感じます。
広い植物園ですので、限られた時間の中で全ての植物を見ることはできません。今回はハワイにのみ、もしくは限定された場所にのみ分布する固有植物とカヌーで運ばれた生活するために必要として持ち込まれた伝統植物(カヌープランツ)を中心に、植物園の中をトラムに乗って移動しながら、ワイメア渓谷植物園のジェリーさんとマイキーさんガイドのもと、更に近藤先生が詳しく説明していただく約4時間のスペシャルツアーとなりました。


最初はハイビスカス!ワイキキなどで見られるハイビスカスの多くは固有種と外来種をかけ合わせたものですが、ここにはハワイ固有のハイビスカスが咲いていました。名前はコキオ・ケオ・ケオ。かわいい名前です!ケオは白の意味。その名の通り白い花を咲かせます。比較的広い範囲で分布しているのでハワイに訪れた際にはぜひ探してみてくださいね。



そしてもう一種。鮮やかな赤が印象的なコキオ・ウラ。ウラは赤の意味。ハイビスカスは香りの少ない花ですが、コキオ・ウラはしっかりと香りも楽しむことができます。


現在のハワイ州の花は黄色のマオ・ハウ・ヘレ(黄色のハイビスカス)が制定されていますが、その前はコキオ・ウラがハワイ州花でした。しかし、分布域も生息数も限られている上に、見分け方も困難だったため、1988年にマオ・ハウ・ヘレに取って代わりました。ハイビスカスだけでも色々な種類、そして歴史がありますね。





続いてナウパカが咲いていました。ナウパカには海のナウパカ(ナウパカ・カハカイ)と山のナウパカ(ナウパカ・クアヒヴィ)の2種類あり、海のナウパカはハワイ諸島を含む広範囲に分布していますが、山のナウパカはハワイ諸島にのみ生育するハワイ固有種です。ここでは貴重な山のナウパカを見ることが出来ました。とても小さい花ですね!



次はオアフ島の花、イリマ。花の大きさは2.5cm~3.5cmほどの小さな花で、開花直後は明るい黄色ですが、時間が経つにつれて濃いオレンジ色に変わります。レイにも使われていましたが、とても小さく紙のように薄い花びらですから1本のレイを作るのに500~1000個の花が必要でとても貴重とされていたため、王様に捧げられました。地を這うように咲くイリマはイリマ・パパと呼ばれています。


南米原産と言われるウアラ(サツマイモ)。綺麗な花が咲いていました。


ショウガ科の植物アヴァプヒ・クアヒヴィ。クアヒヴィは「山の」という意味。花穂からは多量の樹液が出るため、英名をシャンプージンジャーと呼びます。




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セントの花という意味を持つプアケニケニ。白からオレンジへと色を変え、甘い香りも漂います。



レイにもよく使われるパカラナ



次は浄めの植物キー。キーは昔から特別なマナがあるとされていました。ティーリーフと言うとピンとくる方もいるかもしれません。ハワイの家庭では家の周りに魔除けとして植えられることが多い伝統植物です。フラダンサーのスカートや手首や足首につけるクーペエや、肉や魚を包むのにも使われる万能の植物です。


そして、ハワイにとって一番大切な植物の一つ、カロ。タロイモのことですがハワイ語ではカロと言います。ハワイアンの主食であり、カロとハワイアンは兄弟であるという神話も残るほど強い結びつきのある植物です。カロは通常、ロイと呼ばれる水田で作られますがここでは土に植えられていました。これは水不足や渇水などでロイが機能しなくなった時、カロが絶滅することを防ぐため、土での栽培を行っているとのこと。またタロイモを蒸してすり潰したものをポイと言いますが、タロイモに限らず蒸して、すり潰したものを総称してポイというそうです。ポイ=タロイモでは無いということを学びました。

植物園の奥のワイメアの滝に到着です!
今回は、写真家でもある近藤さんから、スマートフォンで「映える」滝の写真を取る方法を伝授していただきました。レクチャー前とレクチャー後・・。コツを教えてもらうと滝の迫力がとても出ていると思いませんか?



(レクチャー前)


(レクチャー後)

実際に本物の植物を見て、歴史や特徴を聞いて、手に触れて、香りをかいで、古代に想いを馳せる・・・五感を使って植物を学ぶことはとても貴重な体験となりました。ぜひ皆様もワイメア渓谷植物園に足をお運びください。






・ワイメア・バレー
https://www.aloha-program.com/curriculum/lecture/detail/69
・固有植物
https://www.aloha-program.com/curriculum/lecture/detail/107
・伝統植物
https://www.aloha-program.com/curriculum/lecture/detail/124
 
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