講座詳細
アカカ・フォールズ州立公園
ハワイ島が誇る自然美の一つ、アカカの滝
- アカカの滝は落差135メートル
- ハワイ島を代表する名瀑の1つ
- 数々の神話・伝説、歌の舞台として知られる
大陸的なスケールを誇るハワイ島では、大自然を手軽に体感できるのが魅力です。海はもとより雪山に火山、そして緑豊かなジャングルなど、ハワイ島の自然は実に多彩。さらに降雨量の多いヒロの周辺には美しい滝が多いので、ハワイ島の自然美の一つでもある滝の数々を、ぜひ訪れたいものです。
中でも見逃せないのがアカカの滝でしょう。アカカの滝は高さ135メートル。日本の3大名瀑の一つである、あの日光の華厳の滝でも落差は97メートルですから、アカカの滝のスケールの大きさは容易に想像できるはず。水量も豊かで、ハワイにこれほどの規模の滝があったとは…と驚かれる訪問客も多い様子です。
アカカの滝へは、ヒロの中心地から車で約30分。海岸沿いを走る風光明媚なハマクアコーストを進み、さらにホノムの町を通って約10分で、アカカの滝を擁く州立公園の入口に到着します。
滝へは鬱蒼とした熱帯雨林の中を歩きますが、一帯は公園としてよく整備されており、手すりのついた舗装道路なので、子供連れでもシニアでも大丈夫。滝までの距離は1キロ足らず。周囲は巨木や大きなシダ、バナナの木、レッドジンジャーやトーチジンジャーなど南国の植物が群生し、森林浴しながらウォーキングが楽しめます。
森の中を進んでいくとやがて視界が急に開け、コレコレ川の滝壺に流れ落ちる壮大なアカカの滝が登場。展望台から滝壺も見下ろせるので、水が轟音をたて飛沫をあげて落ちる迫力ある様子を、間近に眺めることができるのが嬉しいところです。しかも匂い立つような緑濃いジャングルと滝とのコントラストが、それは見事。ハワイの自然の奥深さを実感できる場所が、アカカの滝といえるでしょう。近くにある落差30メートルほどのカフナの滝にも、舗道を通って行くことができます。
その神秘的な景観のためでしょうか、滝の周辺にちなんだ神話・伝説もたくさん。たとえばアカカとは、昔ここで命を落としたハワイアン男性の名前だそうです。浮気に怒った妻に追われたアカカが、自分の罪を恥じて滝の上から身を投げたというもので、アカカ、そしてアカカの死を嘆いた妻は滝壺近くの岩に、2人の愛人は、滝壺近くで小さな滝になったとか。またケアリイ・レイシェルをはじめ数々の著名ミュージシャンが歌っている有名なハワイアンソング「ワイレレ・オ・アカカ」は、この滝を舞台にしたものです。
公園入口からアカカの滝までは周遊路になっており、ゆっくり巡って40分程度。本格的なハワイの熱帯雨林を気軽に散策できるのが、この公園のよいところでもあります。ヒロに出かけたら、壮大かつ神秘的なアカカの滝を、ぜひ楽しんでみてください。
なお道が雨で塗れていることがあるので、足元はできたら運動靴が安全。ヒールのある靴は避けたほうがいいでしょう。
入場料:車1台につき$5。車以外での来訪者は1人につき$1。
ホームページ:www.hawaiistateparks.org/parks/hawaii/index.cfm?park_id=2
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森出 じゅんJun Moride担当講師
【インタビュー動画あり】
オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年、ハワイ移住。フリーランスのジャーナリストとして活動する傍ら、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。単に「美しいハワイ」にとどまらないハワイの奥深い魅力、真の姿を日本に発信すべく、執筆を続ける。イオラニ宮殿日本語ドーセントも務める。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニー・マガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)、「やさしくひも解くハワイ神話」(フィルムアート社刊)、「Hawaii 神秘の物語と楽園の絶景」(パイインターナショナル)がある。
森出じゅんのハワイ不思議生活 http://blog.goo.ne.jp/moridealex