講座詳細
ハワイアンフード(伝統料理)
ハワイの伝統料理はヘルシーで滋養豊か。今も各地で体験できる
- 素材の味を生かしたハワイアンフードには、日本人の味覚にも合うものが多い
- 伝統的な素材、調理法に加え、移民時代以降に発展した料理もある
伝統料理、ハワイアンフード
ハワイの伝統料理、ハワイアンフードには、タロイモを練りつぶしたポイのように昔からそのまま受け継がれた料理もあれば、ハワイと西洋世界との接触が始まった18世紀以降に生まれた料理もあります。さらに、伝統の調理方法はそのまま、近年ハワイに入ってきた食材を加えて作られるものもあります。
生魚を使ったポケ、肉や魚をタロの葉(ルアウ)で包み蒸し焼きにしたラウラウなど、ハワイアンフードには日本人の味覚に合う、素材の味を生かした素朴な料理が多いもの。一度はぜひ、ハワイで味わっていただきたいと思います。ハワイアンフードは専門レストランや、ホテルその他で開催されるルアウ(ハワイ式宴会)で味わえるほか、スーパーマーケットや鮮魚店でも買うこともできます。
《主なハワイアンフード》
ポイ
蒸したタロイモを練りつぶしたポイはハワイアンの主食。御飯と同様に、塩辛いものと一緒に食べます。
ハワイアンの主食、ポイ
カルア・ピッグ
蒸し焼きにした豚肉。本式のルアウでは地面を掘って作ったかまど(熱した石の上に食材をのせ、バナナやティーリーフの葉で覆う)で丸ごとの豚をローストします。さらにキャベツと一緒に炒めたカルア・キャベツも一般的です。
ポケ
生魚をさいころ型に切り、ハワイアンソルトや海藻などで和えます。醤油や生姜、チリペッパー、ごま油やククイナッツ・オイル、玉ネギ、青ネギを加えたものもあります。
様々な魚介類を使ったポケ
ラウラウ
滋養豊かなタロイモの葉で豚肉や魚を包み、さらにティーリーフの葉で包んで蒸し焼きにしたもの。ティーリーフ以外は全て食べられます。
ロミ・サーモン
塩漬けの鮭を生のまま細かく切り、トマト、玉ねぎの角切りと和えた1品。鮭は19世紀に、アラスカ帰りの捕鯨船乗組員によってハワイにもたらされました。
ロミ・サーモンはサラダ風に楽しめる
チキン・ルアウ
ココナッツミルクとタロイモの葉(ルアウと呼ばれます)をとろ火でシチュー状に煮込み、チキンを加えたもの。イカを使ったスクイッド・ルアウも人気です。
チキン・ロングライス
春雨をチキンと一緒に煮込んだもの。塩で味付けし、生姜と青ネギの風味が効いた汁気たっぷりの料理です。中国からの移民来訪後に考案されました。
ピピ・カウラ
塩、チリペッパーで味付けした牛肉を乾燥させたハワイ式ビーフジャーキー。
ハウピア
ココナッツクリームを澱粉で固め、蒸したもの。ハワイ風プリン。
クロロ
タロイモを蒸してつぶし、ココナッツミルクを混ぜ、ブラウンシュガーで味付けしたデザート。
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森出 じゅんJun Moride担当講師
【インタビュー動画あり】
オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年、ハワイ移住。フリーランスのジャーナリストとして活動する傍ら、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。単に「美しいハワイ」にとどまらないハワイの奥深い魅力、真の姿を日本に発信すべく、執筆を続ける。イオラニ宮殿日本語ドーセントも務める。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニー・マガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)、「やさしくひも解くハワイ神話」(フィルムアート社刊)、「Hawaii 神秘の物語と楽園の絶景」(パイインターナショナル)がある。
森出じゅんのハワイ不思議生活 http://blog.goo.ne.jp/moridealex