講座詳細
歌の中のハワイ語1 〜歌の中でよく使われる10語
- ハワイ語で歌われるハワイアン・ソングにはどんな言葉が使われているのか
- 頻繁に登場する10語を知る
ハワイ語は歌の中に生き続けています。
何世紀にも渡って歌い継がれたチャントにも、今年新たに生み出された歌にも、ハワイ語の言葉が使われています。
日本人にとっても耳に心地よい音として聞こえるハワイ語の歌には、どんな言葉が使われ、どんな意味が込められているでしょう。
フラソングのスタンダートとして知られる任意のハワイアン・ソング100曲の歌詞から頻繁に登場するハワイ語をセレクトして、それぞれの語意を見ていきましょう。
「たくさんのメレから集めた言葉たち」(著者:よしみだいすけ)編纂時に作ったデータを元に、ハワイアン・ソング100曲からもっとも登場回数の多いハワイ語トップ10をカウントダウン。
ハワイ語登場回数トップ10 (※冠詞・前置詞・副詞などは除外)
10位 プア pua 36曲
9位 カイ kai 38曲
8位 レイ lei 39曲
7位 クウ kuʻu 46曲
6位 ウア ua 52曲
5位 ナニ nani 52曲
4位 オエ ʻoe 54曲
3位 ハイナ haʻina 56曲
2位 アロハ aloha 64曲
1位 プアナ puana 70曲
それぞれの意味を見ていきましょう。
プア pua [プア]
花
以下のような表現で、子供・恋人・大切な人・国民・人民を意味する
kuʻu pua 私の大切な人
pua lei 娘
nā pua aʻo Hawaiʻi ハワイの人民
カイ kai [カイ]
海
用例:He nani ka nohona pili kai
美しい海辺の家
【カ・ノホナ・ピリ・カイ】
レイ lei [レイ]
レイ、花環。 草花のほか、貝や羽、骨などが素材として使われる。歌のなかでレイはしばしば大切な人にたとえられている。
レイをかける
用例:kuʻu lei nani, lei makamae
私の美しいレイ(子)、大切なレイ(子)
【カ・プア・ウイ】
クウ kuʻu [クウ]
私の、私のもの
コウ(koʻu)カウ(kaʻu)と同義ですが、クウには「愛おしい」感情が含まれる。
用例:kuʻu ipo(恋人)=私の恋人、kuʻu lei=私の大切な人、kuʻu one(砂花)=私の故郷
ウア ua [ウア]
①雨
特定の土地に降る雨に名前がつけられる
例: Ka ua Tuahine = トゥアヒネの雨(マノアに降る雨の名前)
②動詞の前に置いて過去形にする
ナニ nani [ナニ]
美、美しさ、美しいもの・人
美しい、かわいい
用例:Nani wale kuʻu home ʻo ʻĀinahau i ka ʻiu
なんて美しい我が家、優雅なアイナハウ
【アイナハウ】
オエ ʻoe [オエ]
あなた
用例:ʻAuhea wale ʻoe kuʻu lei nani
どこなのあなた、私の美しいレイ(恋人)
【レイ・ナニ】
ハイナ haʻina [ハイナ]
言い伝え、メッセージ、宣言
伝える、打ち明ける
ハワイアン・ソングの最後のバース(節)は、「ハイナ」で始まり歌全体の主題を改めて伝える、というパターンが多い
用例:Haʻina mai ka puana, Waikaloa i ka hanohano
歌に伝えるのは、名声高いワイカロア
【ワイカロア】
アロハ aloha [アロハ]
愛、挨拶、恋人、愛人
愛する、尊ぶ、挨拶する
用例:Aloha Hawaiʻi kuʻu one hānau
愛するハワイ、私の生まれ故郷
【アロハ・ハワイ・クウ・オネ・ハナウ】
プアナ puama [プアナ]
歌の主題
歌を要約する最後のバース(節)の歌い出しの言葉
用例:Haʻina mai ka puana, no ka ua Kanilehua
歌に伝えよう、カニレフアの雨のこと
【ヒロ・フラ】
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よしみ Nui だいすけDaisuke Yoshimi担当講師
【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
facebook: https://www.facebook.com/NuiDaisuke
公式HP: http://www.yoshimidaisuke.com/