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ハワイのウクレレ・メーカーとウクレレ・イベント
ハワイのウクレレ・メーカーとウクレレ・イベント
初期のウクレレ・メーカー
1910年代に米本土でハワイ音楽とウクレレ人気が高まり、楽器・商品としてのウクレレ需要が急増しました。ハワイで数社の新メーカーが立ち上げられ、アナフ、ハワイアン・ウクレレ、キニー&モスマン、クマラエ、ヌネス、シンガーズの6社が主要ウクレレ・メーカーとしてハワイ製ウクレレを生産します。
一足遅れて1916年にマーケットに参入したのが、家族経営の小さな工房としてスタートしたカマカ・ウクレレ。
その後ウクレレ・ブームが去ると、ハワイの主流ウクレレ・メーカーは次々と姿を消してしまいました。
幾度かの小規模なリバイバルを経て、時代はウクレレ誕生から1世紀を迎えた1990年代。ハワイで起こった空前のウクレレ・ブームにより、ハワイに残る最古で唯一のウクレレ・メーカー、カマカだけでは需要に応えられなくなると、いくつかの新ウクレレ・メーカーが出現し始めました。なかでも生産量、人気ともに群を抜いていたコアロハは、カマカに次ぐハワイアン・ウクレレ・ブランドとしての地位を確立して、現在に至ります。
現在の主要ウクレレ・メーカー
●カマカ Kamaka
2016年に創業100周年を迎えた現存するハワイ最古のウクレレ・メーカー。創業者はサミュエル・カマカ。二代目としてカマカ・ウクレレを引き継いだ息子兄弟のサム・ジュニアとフレッドによって歴史的ウクレレ・メーカー、カマカは次世代へと受け継がれた。世紀をまたいで3世代目が支えている現在のカマカは、ハワイが誇る楽器ウクレレの代名詞として世界の愛好家に愛されている。
工房の機械の近代化によって一般モデルの生産本数は倍増したが、今も工程のほとんどは職人たちの手作りで制作される。カマカで作られるコア材のウクレレは音も姿も美しい高品質。パイナップル・ウクレレはカマカがオリジナル。ジェイク・シマブクロなどプロ・ミュージシャンの多くがカマカのカスタム・オーダーを使用。
●コアロハ Koaloha
1995年創業のハワイアン・ウクレレ・メーカー。創業者はアルヴィン・オカミ。
カマカ同様家族経営。王冠を彷彿させるヘッド部のシェイプが特徴。
積極的に地元若手ミュージシャンのスポンサーとしてウクレレを提供する。
コア材の高価モデルからインドネシア製の廉価モデルまで豊富なセレクション。
●カニレア Kanileʻa
カネオヘに工房を持つ後発のウクレレ・メーカー。
●コオラウ Koʻolau
ハワイのコア材で作られる『コオラウ』と、マホガニーやアカシア材で作られる『ポノ』の2ブランドを持つウクレレ・メーカー。
●G-String
●Mele
●Imua
ハワイのウクレレ・イベント
●ウクレレ・フェスティバル
ハワイのウクレレ・スクール「ロイ・サクマ・ウクレレ・スタジオ」の主宰ロイ・サクマ氏が1971年にスタートしたハワイ最大のウクレレ・イベント。毎年7月中旬の日曜日にワイキキのカピオラニ・パーク・バンドスタンドで開催される無料イベントには地元ハワイの有名ミュージシャンや子供たち、そして海外からのゲストがステージに立ち、ウクレレ演奏を楽しむ。
●ウクレレ・ピクニック
ウクレレ愛好家として知られるサザンオールスターズの関口和之氏プロデュースのもと2009年に始まったウクレレ・イベント。毎年2月にカカアコ・ウォーターフロント・パークを会場に開催、ハワイの人気アーティスト総出演のステージを楽しみにローカルと日本からのツアー客が多数訪れる。
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よしみ Nui だいすけDaisuke Yoshimi担当講師
【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
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公式HP: http://www.yoshimidaisuke.com/