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2017.05.22

ウクレレ・アーティスト#2

ハワイを代表するウクレレ・アーティスト2

ハワイの国民的楽器であるウクレレを、ただの伴奏楽器以上のものにした、エディー・カマエ以降のウクレレ・マスターたちを紹介します。

ハーブ・オータ Herb Ohta

1960年代にウクレレをソロ楽器として世界に知らしめた日系二世のウクレレ奏者。オータサン(Ohta-san)の愛称で知られる。子供の頃にジェシー・カリマ(1930年代にウクレレ・ソロ演奏のレコーディングでヒットを放ったハワイのミュージシャン)の演奏をコピーし、後にエディー・カマエと出会い影響を受ける。ソプラノ(スタンダード)サイズのウクレレ一本で、メロディーとコードを奏でるスタイルを完成させた。その神業ともいえる奏法でハワイアンはじめ、ジャズ、ラテン、クラシック、ポップスなど幅広いジャンルの音楽を演奏、約半世紀のキャリアでレコーディングは100近くに及び、多くのミュージシャンに影響を与えた。

 

ロイ・サクマ Roy Sakuma
ハワイのウクレレ人口増加にもっとも貢献した人を一人あげるならこの人。師匠オータサンのウクレレ教室インストラクターから独立してハワイ最大のウクレレ・スクール『ロイ・サクマ・ウクレレ・スタジオ』の校長となった。1971年から毎年7月にワイキキで開催されてきた『ウクレレ・フェスティバル』の主催者でもある。またプロデューサーとして90年代ウクレレ・ブームを牽引したカアウ・クレーター・ボーイズなどのアーティストを世に送り出した。

 

ピーター・ムーン Peter Moon
1970年代のハワイアン・ルネッサンスを音楽で牽引したバンド『サンデー・マノア』のリーダー。ハワイ音楽史上もっとも重要なアルバムのひとつ『グアバ・ジャム』はピーターとロバート&ローランド・カジメロの作品。ピーターの速弾きウクレレ・ソロ演奏スタイルが、ファンやミュージシャンに与えたインパクトは計り知れない。後にピーター・ムーン・バンドを結成して、1980年代の音楽シーンをリードした。

 

トロイ・フェルナンデス Troy Fernandes
ハワイのティーンにとっては「ダサい」ものだったウクレレが、突然「イケてる」ものに変わった時代があった。1990年代、変えたのはカアウ・クレーター・ボーイズのウクレレ弾き、トロイ・フェルナンデス。ピーター・ムーンのウクレレ・スタイルをさらに加速しエッジを効かせたトロイのウクレレ・サウンドにハワイ中が魅了され、ウクレレを弾く男子の姿が街やビーチに溢れた。バンドメイトのアーニー・クルーズ・ジュニアとレコーディングしたアルバム4作で時代の人となったトロイは、もう一つのバンド『パロロ』を結成、その後ソロとして活動。次世代のウクレレ・プレーヤーたちに多大な影響を与えている。

 

ハーブ・オータ・ジュニア Herb Ohta Jr.
天才ウクレレ奏者ハーブ・オータの息子として、正統派ウクレレ・サウンドを追求するアーティスト。心地よく優しいウクレレ本来の音色で癒やしてくれるサザンオールスターズのインスト・カバーなどで日本にも多くのファンを持つ。

 

イズラエル・カマカヴィヴォオレ Israel Kamakawiwoʻole
2000年以降の世界的なウクレレ人気の発端は、ハワイが生んだ二人の優れたアーティストによるところが大きい。一人はジェイク・シマブクロ、そしてもう一人がイズラエル・カマカヴィヴォオレ。1997年の死後、IZ(イズ)の愛称で親しまれ世界にファンを増やし続ける彼がハワイの音楽シーンに登場したのは1970年代、マカハ・サンズ・オブ・ニイハウのメンバーとしてだった。彼の歌声とカリスマ性は、90年代にソロ・アーティストとして彼をさらに大きな成功に導く。巨体にウクレレ、それがIZのトレードマークと言えるくらい、彼の歌声とウクレレは最高のコンビネーションだった。ウクレレ一本で歌う『Somewhere Over the Rainbow / What a Wonderful World』のカバー・メドレーは、世界中の人の心を癒やし続けている。

 

ジェイク・シマブクロ Jake Shimabukuro
世界に誇るハワイが生んだスーパー・ウクレレ・プレーヤー。アイランド・ポップス・バンド『ピュア・ハート』のメンバーとして90年代後半にデビュー。若さに溢れたステージ・パフォーマンスと天才的プレイで一躍スターになった彼は、その後バンド『コロン』を経てソロ活動を始動。日本のソニー・ミュージックと契約し、その活動をインターナショナルに広げた。
バンド時代からソロ活動初期、エフェクトを多様して楽器としてのウクレレの可能性に挑戦し続けた後、原点回帰の生音指向に方向転換でさらに飛躍。ビートルズの『While My Guitar Gently Weeps』を生音ウクレレ一本で弾く超絶プレイのYouTube動画をきっかけに、世界的なアーティストたちとのコラボの機会も生まれ、さらなる成長を遂げている。

 

  • よしみ Nui だいすけ
    Daisuke Yoshimi
    担当講師

    【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
    facebook: https://www.facebook.com/NuiDaisuke
    公式HP: http://www.yoshimidaisuke.com/

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