スラックキー・ギターの歴史に残るハワイのミュージシャンを紹介する。
何から聴いていいかわからない初心者はここで紹介するアーティストのアルバムから聴くことをおすすめ！
 

レイ・カーネ
本名レイモンド・カレオアロハポイナオレヘレマヌ・カーネ。1925年生まれ。
ギャビー・パヒヌイと同世代の「スラックキー大使」と呼ばれたミュージシャン。オアフ島ワイアナエのナナクリをホームとして活動。
10代の頃、ある朝聞こえてくるあまりに美しいギターの音色に誘われ、海岸でスラックキーを弾く男と出会う。その彼に、得意の素潜りで捕まえる魚と交換に、スラックキーを教えてもらえるようなる。
1940年代に軍隊に入隊、ヨーロッパや米本土に駐屯している間はほとんどギターを弾けなかった。
除隊して戻ったハワイでギャビー・パヒヌイのレコードを耳にしてインスパイアされ本格的に音楽活動に入る。初アルバムのリリースは1976年。Dancing Cat Recordsからリリースされた「Punahele」と「Waʻahila」は必聴。
ハワイアン・バンド『マウナルア』のボビー・モンデロー・ジュニアや山内雄喜らは直々に彼から学んだスラックキー・ギター奏者として知られる。

レイ・カーネの動画


シリル・パヒヌイ
1950年生まれ。ワイマナロ出身。
伝説的ミュージシャン、ギャビー・パヒヌイの息子であるギタリスト＆シンガー。ギャビーと音楽仲間アタ・アイザックスやサニー・チリングワースなど伝説的スラックキー・ギタリストの演奏を聴いて育った彼は、70年代、父のハワイアン・バンドに兄ブラ弟マーティンなどと参加、プロ・ミュージシャンとして腕を磨く。サンデー・マノア〜ピーター・ムーン・バンドのメンバーとしても活躍。ソロ・アーティストとして後にナ・ホク・ハノハノでいくつもの賞を受賞。
ちなみに、弟のマーティンはソロで長年活動した後2017年5月に他界。

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デニス・カマカヒ
1953年生まれ。ホノルル出身。
1974年、エディー・カマエに見出されてギャビー・パヒヌイが抜けた後のサンズ・オブ・ハワイに迎え入れられる。数々の名演奏を残すスラックキー・ギターの名手だが、ソングライターとしても才能を発揮し、『ワヒネ・イリケア』『コケエ』『プア・ホネ』などの名曲を生んだ。
1996年のスラックキー・ギター初ソロ・アルバムをリリース以降、約20年の間にソロとして、グループのメンバーとして数々のレコーディングに参加。レジェンドとして尊敬を集めた。
2014年没。

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ケオラ・ビーマー
1951年生まれ。ホノルル出身。
10代ですでにスラックキー・ギタリストとして名を馳せる。1970年に史上初のスラックキーギター教則本『Hawaiian Slack Key Guitar』を出版。その後、弟カポノとともにケオラ＆カポノ・ビーマーとしてデビューし、『ホノルル・シティー・ライツ』などのヒット曲を放った。1982年から現在までソロ・アーティストとして活動、スラックキー・ギターをフィーチャーしたインスト・アルバムはどれも高い評価を得ている。

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ダニエル・ホー

1968年生まれ。ホノルル出身。
スラックキー・ギター＆ウクレレ奏者、プロデューサーとしてカリフォルニアを拠点に活躍する。彼がプロデュースしたスラックキー・ギターのオムニバス・アルバム『Masters of Hawaiian Slack key Guitar Vol.1』が2006年グラミー賞に新設されたハワイアン・ミュージック部門の記念すべき初受賞アルバムとなった。その後連続して彼がプロデュースしたスラックキー・ギターのオムニバス・アルバムがグラミー賞を受賞。スラックキー・ギター、ウクレレの教則本を出版するなど、米本土のスラックキー・ギター人気に影響を与えている。


ギャビー・パヒヌイやレイ・カーネ世代のスラックキー・ギター・レジェンドとしてこのアーティストも注目。
サニー・チリングワース
ジョージ・クオ
アタ・アイザックス
レッドワード・カアパナ
ジョン・ケアヴェ

ギャビー世代のレジェンドに影響を強く受けた次世代のアーティストとして、この人たちも注目に値する。
バリー・フラナガン（HAPA）
サニー・リム
マカナ
ボビー・モンデロウ・ジュニア（マウナルア）
カヴィカ・カヒアポ
ジェフ・ピーターソン

動画資料
Gabby Pahinui - Waimanalo Kanikapila 2011

インタビュー　シリル・パヒヌイ、デニス・カマカヒ、パラニ・ヴォーン