ハワイアンの価値観を伝える格言２

「ALOHA」という言葉に象徴されるハワイのイメージに「優しさ」があります。ハワイから受け取る優しいエネルギーの源は、ハワイの人たちが共有する彼らならではの価値観にあるのではないでしょうか。そんな価値観、とくにここでは自然観を伝える格言を集めました。

地に仕える

ハワイアンが代々大切にしてきた大地に対するALOHAの強さを、こんな格言から読み取りましょう。

He aliʻi ka ʻāina; he kauwā ke kanaka.
「主人は大地、仕えるのは人」

土地は誰かに所有されるもの、という固定観念の現代人にとってはカルチャーショックな概念かもしれません。
この自然観を伝えるために、現代のハワイの人々は英語でこう言います。

If you take care of the land, the land will tale care of you.
「 あなたが大地を守るなら、大地があなたを守るだろう」
 

雨に生かされる

海に囲まれた小さな島では、雨はとても貴重です。
雨が降らなければ、水なしでは、植物も動物も人も、生きてはいけません。
天が与えてくれる雨によって自分たちは生かされている、古代のハワイアンがそう強く感じたことが、こんな格言からも伝わってきます。

Uwē ka lani, ola ka honua.
「天は泣き、地を生かす」

雨を引き寄せる

昔々、海の神を祀る航海師たちの聖地だった無人島がありました。
ある日ほかの国から戦闘機が飛んできて、無人島からそう遠くない島を爆撃しました。
戦争が始まりました。
領土の島を攻撃された国の軍隊が、無人島を爆撃演習地として選びました。
軍隊は島に爆弾を落とし続けました。
戦争は終わり爆撃演習も終わりましたが、その小さな島からは一本残らず木がなくなりました。
赤土をさらけ出した裸の島には雨が降らなくなりました。
戦闘機の国の名は日本
軍隊の国の名はアメリカ
無人島の名はカホオラヴェ
ハワイ系の人々による長年の運動が実を結び、カホオラヴェ島はハワイアンに返還されました。
海の神を祀る神聖な島に森と雨が帰ってくることを願って、植林プロジェクトが進められています。
このハワイの格言に従って・・・

Hahai no ka ua i ka ululāʻau.
雨は森を追いかける