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歌の中のハワイ語 フレーズ(後編)
ハワイ語で歌われるハワイアン・ソングを数多く聴いていると、いろいろな歌に使われているフレーズがあることに気がつきます。ここでは、歌によく出てくるフレーズを集めてその言葉と意味をご紹介します。(後編)
6 kau mai i luna
山が出てくる歌には「カウ・マイ・イ・ルナ」というフレーズがよく出てきます。
カウ・マイ(現れる、見える)
イ・ルナ(上に)
つまり「盛り上がる」「そびえ立つ」「見上げる」という意味。
有名なハワイアン・ソング『カイマナ・ヒラ』はこう歌います。
♪カイマナ・ヒラ、カウ・マイ・イ・ルナ
ダイアモンドヘッドがそびえ立つ
7 No nā kau ā kau
「ノ・ナー・カウ・アー・カウ」
という決まり文句があります。
「カウ」は「季節」
季節から季節へ(時が移り変わろうとも)、つまり「いつのときも」という意味。
『カウアノエアヌヘア』という名曲にはこうあります。
♪ヘ・アロハ・イ・ヒイポイ・イア
♪ノ・ナー・カウ・アー・カウ
大切にされる愛
いつのときも
8 ʻala onaona
ハワイアン・ソングで「アラ・オナオナ」と聞こえたら甘い香りの花を想像しましょう。
「優しく心地よい香り」という意味で、多くの場合、それは愛しい恋人にたとえられています。
『マイ・イエロー・ジンジャー・レイ』という歌にはこうあります。
♪クウ・レイ・アヴァプヒ・メレメレ
♪イ・プーイア・メ・ケ・アラ・オナオナ
私のイエロー・ジンジャー・レイ
優しい香りを放っている
9 hoʻi mai kāua
離れている恋人に逢いたくてしょうがない、という気持ち、あなたにもわかるでしょう?ハワイアン・ソングの中では「ホイ・マイ・カーウア」というフレーズで表現されます。
たとえば『プア・チュバローゼ』の歌詞はこうです。
♪ケ・ヘア・ネイ・クウ・レイ・アラ・オナオナ
♪エ・ホイ・マイ・カーウア・ラー・エ・ピリ
私の香りのいいレイはどこ?
戻ってきて、二人ひとつになるために
10 hoʻohihi ka manaʻo
ハワイ語で「ホオヒヒ」は「とらわれる」、「マナオ」は「思い」。
「ホオヒヒ・カ・マナオ」で「夢中になる」という意味になります。
ハワイアン・ソングの中にも、夢中になってしまった恋する人たちの気持ちが歌われています。
たとえば名曲『プア・リリレフア』にはこんなふうに・・・
♪ア・ヘ・イポ・ホオヘノヘノ
♪エ・ホオヒヒ・アイ・ノ・カ・マナオ
愛しくさせる人
恋患いの胸の内
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よしみ Nui だいすけDaisuke Yoshimi担当講師
【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
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