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2020.06.30
アロハが持つたくさんの意味
一番知られているハワイ語
ハワイ語という物が存在している事を知らない人でも、ハワイといったら「アロハ～」と言うほど、たくさんの人に親しまれているハワイ語の一つがアロハではないでしょうか。
言葉上のアロハの意味
このシンプルな言葉には沢山の意味があります。ハワイ語の辞書には英語に訳された言葉がざっと３０以上もあるのです。
愛、愛情、愛着、思いやり、慈悲、寛容、哀れみ、情け、同情、共感、不憫、親切、感情、好意、慈善、挨拶、敬意を持つ、恋人、愛人、愛する人、最愛の、誠実な、親切な，哀れみ深い，寛大な，愛らしい，大好き、尊敬する，あがめる、こんにちは、さようなら、別れの挨拶、ああ悲しや！などなど。
日本語にしてもかなりのニュアンスの違うアロハの解釈が出来るのです。こんな沢山の解釈を持つスーパーワード「アロハ」ですが、だからこそ言葉の中にある真意がとても大切になって来ます。そんな奥の深い「アロハ」を突き詰めて行くだけでも私達の本質、そしてここに存在している意味を見出す事が出来るかもしれません。
アロハという言葉をさらに分解してみると
とても短い”Aloha”という言葉ですが、これを分解してみると、Aloは顔、表面、面前、存在等の意味があり、 Hā には息（呼吸）という意味があります。古代ポリネシアでは、挨拶する時にお互いの額と鼻を合わせ、鼻から大きく息を吸う事で息を交換し合っていました。お互いがその瞬間にそこに出逢った事を喜び、互いの生命の尊さを確認し讃え合う。まさに魂から純粋なる愛を交換する事が挨拶だったのです。
そしてもう一つ踏み込んで考えれば、Aloという言葉が持つ存在という意味も、人間がそこに持つ体のみでなく、目には見えない霊、精霊、或はその人の持つ影響力（エネルギー）等も含まれるのではないかと思います。それによって目の前にいる人のみでなく、その人の魂、その人が持つ精霊達やエネルギー迄をもその存在を讃え合い喜び合う事が本当の意味での挨拶と言う物だったのでしょう。Alo（シェアリング） oha（喜ばしい） hā（人生）という３つの言葉のパートに分けると「喜ばしい人生共存」というようにも解釈できます。
ハワイ州法にもアロハの定義
厳密にはアロハスピリットの定義なのですが、ハワイ州の法律の中でもアロハの本質に則った哲学的な考えのもとに行動する事が定義づけられています。
一部引用するとこのように記されています；
Aloha spirit is the coordination of mind and heart within each person. It brings each person to the self. Each person must think and emote good feelings to others……
「アロハスピリット」とは人々の心と精神の調和である。そしてアロハスピリットは人々を自分自身に立ち返らせる。人々は良い感情を考え、他者へ良い感情を表さねばならない
ハワイ州法（第５上７項５）
またハワイ州法の中ではALOHAの５つのアルファベットが表すそれぞれの価値観を記載しています。
A akahai 思いやり、優しさ 優しさを持って感じ考える
L lōkahi 調和、ハーモニー 調和の中にしっかりと立つ
O ʻoluʻolu 心地よさ 感情と共に思考のバランスをとる
H haʻahaʻa 謙虚さ 謙虚さを示し謙虚である
A ahonui 忍耐強さ 自立を学ぶ忍耐強さを持つ
ALOHAの１文字づつに込められた意味
上に示した通りアルファベットのALOHAのそれぞれの文字には、Akahai（思いやりの心）優しさを持って示される思いやり、Lokahi（調和）ハーモニーを持って示される調和、’Olu’olu（心地良さ）楽しみを持って同意する心地良さ、Ha’aha’a（謙虚）慎ましやかな謙虚さ、Ahonui （忍耐）粘り強い忍耐と言う意味が込められていると言われています。
これらはハワイの人々の魅力と暖かさ、そして誠実さを表しています。これらはネイティブハワイアン達の労働哲学にも通じ、この５つがバランス良く調和している事が私達の日々の生活を豊かに、そして心身の健康へと導いてくれるとされています。
これらのアロハスピリットは私達の中にあるマインド（心）の調和であり、この調和によって私達自身を表現しています。このバランスがとれているという事は自分がPono（完璧な存在）である事を知り自分自身を愛し、だからこそ相手を尊重し、思いやり愛する事が出来るという事です。
これらの５つの言葉を使ってアロハチャントを作ったと言われるPilahi Paki（ピラヒ·パキ 1910-1985）はハワイの詩人、哲学者、言語学者、教育者、スピリチャルガイド、作詞家、著者として知られ、アロハという言葉に込められた哲学的な意味を広めた一人と言っても過言ではないでしょう。
彼女は1910年マウイ島カアナパリに生まれ、バーニス·パウアヒ女王の父Abner Pakiの姪にあたり、またフラの名手イオラニルアヒネとも従姉妹関係にあったと言われています。彼女はアロハチャントとともにアロハをこのように説明しています；
アロハとはそこにあるもの。私たちが感じることはできても触る事ができないもの。
アロハとは生き方です、なぜならあなたのハートを使うからです。
アロハを引き出す５つの方法は、あなたの目、あなたの言葉、あなたの手、あなたの聴覚、そしてあなたの呼吸です。
これらのアロハという言葉から出てきた５つの意味は、広く深いアロハという言葉が持つ意味のほんの一部にしか過ぎないということを付け加えておきたいと思います。もちろんアンティーピラヒが提唱した５つの言葉はアロハを表現するのにとてもわかりやすく、たくさんの人に伝え広がったものです。しかしながらそのバリエーションは人によって若干違っていたりすることも多くAのAkahaiという言葉の代わりにAla（用心深い、覚醒）という言葉で表す人もいたり、OのʻOluʻoluという言葉の代わりにOiaʻiʻo（真実、正直）という言葉で表現したものを見たこともあります。
リリウオカラニ女王はアロハをこのような言葉で表現しています；
Aloha to learn that is not said,
to see what cannot be seen
and to know the unknowable.
アロハとは語られざるものを知り、見えざるものを見、不可知なものを知ることです。
ハワイ州法におけるアロハの概念のように、一見他との調和を図る為のアロハの価値観というように見えることもありますが、実は深く考察していくとアロハというのは本来私たち一人一人がPono（完璧、本来あるがままの状態）であるために、つまりは常にバランスのとれた状態であるために必要な考え方と言っても良いのではないかと思います。
陰陽思想のように物事は陰と陽のバランスがとれて一つとなる、そして陰には陽が含まれ、陽には陰が含まれるという考え方。どちらが「良い」「悪い」ではなくどちらもあって一つになっているという考え方。それは私が私であることを受け入れ、認め、愛することにつながるのではないかと思います。
ハワイ語のALOHAには愛という意味があります。またALOHAは挨拶の言葉でもあり、人と人の出会いも別れも、「一環して愛が存在する」という宇宙生命学をシンプルに日常生活に取り入れています。
アロハのバランスのとれた「私」であることの大切さ、そして私たちは社会の中で一人きりで生きることはできないので、アロハの満ちた人々がさらに繋がっていくことがより良い社会、より良い民族、そしてより良い世界を作っていくのでは。
これがハワイを楽園にしている文化の原点なのかも知れません。
ハワイ語という物が存在している事を知らない人でも、ハワイといったら「アロハ～」と言うほど、たくさんの人に親しまれているハワイ語の一つがアロハではないでしょうか。
言葉上のアロハの意味
このシンプルな言葉には沢山の意味があります。ハワイ語の辞書には英語に訳された言葉がざっと３０以上もあるのです。
愛、愛情、愛着、思いやり、慈悲、寛容、哀れみ、情け、同情、共感、不憫、親切、感情、好意、慈善、挨拶、敬意を持つ、恋人、愛人、愛する人、最愛の、誠実な、親切な，哀れみ深い，寛大な，愛らしい，大好き、尊敬する，あがめる、こんにちは、さようなら、別れの挨拶、ああ悲しや！などなど。
日本語にしてもかなりのニュアンスの違うアロハの解釈が出来るのです。こんな沢山の解釈を持つスーパーワード「アロハ」ですが、だからこそ言葉の中にある真意がとても大切になって来ます。そんな奥の深い「アロハ」を突き詰めて行くだけでも私達の本質、そしてここに存在している意味を見出す事が出来るかもしれません。
アロハという言葉をさらに分解してみると
とても短い”Aloha”という言葉ですが、これを分解してみると、Aloは顔、表面、面前、存在等の意味があり、 Hā には息（呼吸）という意味があります。古代ポリネシアでは、挨拶する時にお互いの額と鼻を合わせ、鼻から大きく息を吸う事で息を交換し合っていました。お互いがその瞬間にそこに出逢った事を喜び、互いの生命の尊さを確認し讃え合う。まさに魂から純粋なる愛を交換する事が挨拶だったのです。
そしてもう一つ踏み込んで考えれば、Aloという言葉が持つ存在という意味も、人間がそこに持つ体のみでなく、目には見えない霊、精霊、或はその人の持つ影響力（エネルギー）等も含まれるのではないかと思います。それによって目の前にいる人のみでなく、その人の魂、その人が持つ精霊達やエネルギー迄をもその存在を讃え合い喜び合う事が本当の意味での挨拶と言う物だったのでしょう。Alo（シェアリング） oha（喜ばしい） hā（人生）という３つの言葉のパートに分けると「喜ばしい人生共存」というようにも解釈できます。
ハワイ州法にもアロハの定義
厳密にはアロハスピリットの定義なのですが、ハワイ州の法律の中でもアロハの本質に則った哲学的な考えのもとに行動する事が定義づけられています。
一部引用するとこのように記されています；
Aloha spirit is the coordination of mind and heart within each person. It brings each person to the self. Each person must think and emote good feelings to others……
「アロハスピリット」とは人々の心と精神の調和である。そしてアロハスピリットは人々を自分自身に立ち返らせる。人々は良い感情を考え、他者へ良い感情を表さねばならない
ハワイ州法（第５上７項５）
またハワイ州法の中ではALOHAの５つのアルファベットが表すそれぞれの価値観を記載しています。
A akahai 思いやり、優しさ 優しさを持って感じ考える
L lōkahi 調和、ハーモニー 調和の中にしっかりと立つ
O ʻoluʻolu 心地よさ 感情と共に思考のバランスをとる
H haʻahaʻa 謙虚さ 謙虚さを示し謙虚である
A ahonui 忍耐強さ 自立を学ぶ忍耐強さを持つ
ALOHAの１文字づつに込められた意味
上に示した通りアルファベットのALOHAのそれぞれの文字には、Akahai（思いやりの心）優しさを持って示される思いやり、Lokahi（調和）ハーモニーを持って示される調和、’Olu’olu（心地良さ）楽しみを持って同意する心地良さ、Ha’aha’a（謙虚）慎ましやかな謙虚さ、Ahonui （忍耐）粘り強い忍耐と言う意味が込められていると言われています。
これらはハワイの人々の魅力と暖かさ、そして誠実さを表しています。これらはネイティブハワイアン達の労働哲学にも通じ、この５つがバランス良く調和している事が私達の日々の生活を豊かに、そして心身の健康へと導いてくれるとされています。
これらのアロハスピリットは私達の中にあるマインド（心）の調和であり、この調和によって私達自身を表現しています。このバランスがとれているという事は自分がPono（完璧な存在）である事を知り自分自身を愛し、だからこそ相手を尊重し、思いやり愛する事が出来るという事です。
これらの５つの言葉を使ってアロハチャントを作ったと言われるPilahi Paki（ピラヒ·パキ 1910-1985）はハワイの詩人、哲学者、言語学者、教育者、スピリチャルガイド、作詞家、著者として知られ、アロハという言葉に込められた哲学的な意味を広めた一人と言っても過言ではないでしょう。
彼女は1910年マウイ島カアナパリに生まれ、バーニス·パウアヒ女王の父Abner Pakiの姪にあたり、またフラの名手イオラニルアヒネとも従姉妹関係にあったと言われています。彼女はアロハチャントとともにアロハをこのように説明しています；
アロハとはそこにあるもの。私たちが感じることはできても触る事ができないもの。
アロハとは生き方です、なぜならあなたのハートを使うからです。
アロハを引き出す５つの方法は、あなたの目、あなたの言葉、あなたの手、あなたの聴覚、そしてあなたの呼吸です。
これらのアロハという言葉から出てきた５つの意味は、広く深いアロハという言葉が持つ意味のほんの一部にしか過ぎないということを付け加えておきたいと思います。もちろんアンティーピラヒが提唱した５つの言葉はアロハを表現するのにとてもわかりやすく、たくさんの人に伝え広がったものです。しかしながらそのバリエーションは人によって若干違っていたりすることも多くAのAkahaiという言葉の代わりにAla（用心深い、覚醒）という言葉で表す人もいたり、OのʻOluʻoluという言葉の代わりにOiaʻiʻo（真実、正直）という言葉で表現したものを見たこともあります。
リリウオカラニ女王はアロハをこのような言葉で表現しています；
Aloha to learn that is not said,
to see what cannot be seen
and to know the unknowable.
アロハとは語られざるものを知り、見えざるものを見、不可知なものを知ることです。
ハワイ州法におけるアロハの概念のように、一見他との調和を図る為のアロハの価値観というように見えることもありますが、実は深く考察していくとアロハというのは本来私たち一人一人がPono（完璧、本来あるがままの状態）であるために、つまりは常にバランスのとれた状態であるために必要な考え方と言っても良いのではないかと思います。
陰陽思想のように物事は陰と陽のバランスがとれて一つとなる、そして陰には陽が含まれ、陽には陰が含まれるという考え方。どちらが「良い」「悪い」ではなくどちらもあって一つになっているという考え方。それは私が私であることを受け入れ、認め、愛することにつながるのではないかと思います。
ハワイ語のALOHAには愛という意味があります。またALOHAは挨拶の言葉でもあり、人と人の出会いも別れも、「一環して愛が存在する」という宇宙生命学をシンプルに日常生活に取り入れています。
アロハのバランスのとれた「私」であることの大切さ、そして私たちは社会の中で一人きりで生きることはできないので、アロハの満ちた人々がさらに繋がっていくことがより良い社会、より良い民族、そしてより良い世界を作っていくのでは。
これがハワイを楽園にしている文化の原点なのかも知れません。
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ミイラニ・ヨシコ・クーパーMi'ilani Yoshiko Cooper担当講師Kahaluʻu在住
Halau Kīhene Pua Uluwehi （ハラウ キーヘネプアウルヴェヒ オアフ島/神奈川）主宰、クムフラ
Lamakū Hawaiian Study Education （ラマクーハワイアンスタディーエジュケーション）主宰
アロハフロウファウンダー
プランツメディスンメイカー
ハワイ大学ヒロ校ハワイ学科卒業 ハワイアンイマージョンスクールNāwahīokalaniōpuʻu（ナーヴァヒーオカラニオープウ）で教鞭を執る
ハワイ大学マノア校言語学修士
２００６年正統な伝統儀式のもとクムフラの称号を与えられる
フラヘブン（雑誌）に２年半連載ページを執筆
個人、企業向けの様々なハワイ文化講座を指導
現在ビショップ博物館Lā Kūleʻaプログラムのフラクラスを担当
アンティ マイキのフラを継承するクムフラ、メイ カママル クラインの元、指導者としてフラを学び2006年8月にウニキを経てクムフラの称号を与えられる
ジョニー ラム ホー、レイ フォンセカの元よりメリーモナーク フラ フェスティバルに出場経験多数
カジメロブラザースやハパなど有名ミュージシャンのコンサートの出演経験多数
また、ダンサーとしての体作りの必要性からヨガを始め、ハワイの文化とヨガを融合させた Alohaflowを独自で考案
ハワイの価値観をもとにHoʻoponopono的なライフスタイリングや自然と調和できるサステイナブルなライフスタイルを目指している
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