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所用時間15min
2020.07.31
カラカウア王が残した歌
ここがポイント
ハワイ国歌『Hawaiʻi Ponoʻī』、カピオラニ王妃に贈った『E Nihi Ka Hele』を紹介。
花を集め紐でつないだり編んだりしてつくるのがレイ。レイを作る人をハク・レイと呼ぶ。
同様に、言葉を選び集めてメレ(うた)を紡ぐ人はハク・メレ。
ハワイでは、ハク・メレによって多くのメレが王族のために紡がれ、歌い踊られてきた。
王族自身がすぐれたハク・メレだった例も多い。
ハワイ王国の王族たちのなかから、後世に残るメレを紡いだ人とその歌の内容を紹介する。
カラカウア王が残した歌
19世紀に禁止されていたフラを復活させ、ウクレレの誕生と普及に関わるなど、文化芸能を愛したカラカウア王は、多くの歌にたたえられている。
→ハワイの歌9『カラカウア王の歌』
カラカウア王自身が作った歌として知られるのはこちら。
E Nihi Ka Hele
Koni Au i ka Wai
Nā Mele
Sweet Lei Lehua
Kīlauea
Waimānalo
Wailanai
Hoʻōnaona Ka Nahele
カラカウアが残した歌には少なくとも以下の3つのパターンがある。
1.カラカウア王名義の自作の歌
2.カラカウア王名義だが原作は別の人の歌
3.Figgsなどのペンネーム名義の自作の歌
カラカウア王が残した歌としてもっとも有名なのが『Hawaiʻi Ponoʻī』だろう。(※歌詞の原作者がルナリロ王だという説があり、上記2にあてはまる可能性があるが。)
作詞がカラカウア王、作曲はロイヤルハワイアンバンドの楽団長ヘンリー・バーガーの名義となっている『Hawaiʻi Ponoʻī』はかつてのハワイ王国国歌。1967年以後はハワイ州歌として歌われている。
Hawaiʻi Ponoʻī
Hawaiʻi ponoʻī, nānā i kou mō ʻī
Ka lani aliʻi, ke aliʻi
Huli:
Makua lani ē, Kamehameha ē
Na kāua e pale me ka ihe
Hawaiʻi ponoʻī, nānā i nā aliʻi
Nā pua muli kou, nā pōkiʻi
Huli:
Hawaiʻi ponoʻī, e ka lāhui ē
ʻO kāu hana nui, e ui ē
Huli:
ハワイ人民よ、汝の王を見よ
王家の首長アリイ
※コーラス
父なる天主カメハメハ
我らが護る、槍を手に
ハワイ人民よ、汝の首長に従え
後世の子たち、若人よ
※コーラス
ハワイ人民よ、国民よ
汝の大義を遂行せよ
※コーラス
(訳詞:よしみだいすけ)
カラカウア王が王妃カピオラニに贈った歌もある。
1887年、カピオラニ王妃はリリウオカラニとともにイギリス訪問した。ヴィクトリア女王即位50年祝典にハワイ王国を代表して参加するためだ。カラカウア王は、船旅に出るカピオラニ王妃の健康と安全を願い、王妃としての責任をしっかり果たすことを祈って『E Nihi Ka Hele』を贈った。
E Nihi Ka Hele
E nihi ka hele mai hoʻopā
Mai pūlale i ka ʻike a ka maka
Hoʻokahi nō makamaka ʻo ke aloha
A hea mai ʻo ka lani a e kipa
道中気をつけ、不毛を招かず
目にするものに圧倒されず
アロハをもって真の友好を
王室の招待を受け訪問せよ
上記はコーラスで繰り返される部分の歌詞。
最後のバースは「忘れないで、ここで待っていることを」というメッセージで締めくくっている。
E hele me ka poina ʻole
E huli ʻē ke alo i hope nei
Eia kō lei kalaunu
O ka ʻōnohi o Hawaiʻi
ここに王冠(クラウン・フラワー)のレイ、ハワイの中心であるあなたのもの、という最後の2行が王妃の帰りを待つハワイをイメージさせます。
カラカウアを筆頭に、弟レレイオホク、妹のリケリケ、そしてリリウオカラニの4人はそれぞれ音楽の才能を発揮し、後世に歌い踊り継がれるメレを残しています。ハワイではそんな4人を称して「ナ・ラニ・エハ Nā Lani ʻEhā」(4人の王族)ということも覚えておきましょう。
同様に、言葉を選び集めてメレ(うた)を紡ぐ人はハク・メレ。
ハワイでは、ハク・メレによって多くのメレが王族のために紡がれ、歌い踊られてきた。
王族自身がすぐれたハク・メレだった例も多い。
ハワイ王国の王族たちのなかから、後世に残るメレを紡いだ人とその歌の内容を紹介する。
カラカウア王が残した歌
19世紀に禁止されていたフラを復活させ、ウクレレの誕生と普及に関わるなど、文化芸能を愛したカラカウア王は、多くの歌にたたえられている。
→ハワイの歌9『カラカウア王の歌』
カラカウア王自身が作った歌として知られるのはこちら。
E Nihi Ka Hele
Koni Au i ka Wai
Nā Mele
Sweet Lei Lehua
Kīlauea
Waimānalo
Wailanai
Hoʻōnaona Ka Nahele
カラカウアが残した歌には少なくとも以下の3つのパターンがある。
1.カラカウア王名義の自作の歌
2.カラカウア王名義だが原作は別の人の歌
3.Figgsなどのペンネーム名義の自作の歌
カラカウア王が残した歌としてもっとも有名なのが『Hawaiʻi Ponoʻī』だろう。(※歌詞の原作者がルナリロ王だという説があり、上記2にあてはまる可能性があるが。)
作詞がカラカウア王、作曲はロイヤルハワイアンバンドの楽団長ヘンリー・バーガーの名義となっている『Hawaiʻi Ponoʻī』はかつてのハワイ王国国歌。1967年以後はハワイ州歌として歌われている。
Hawaiʻi Ponoʻī
Hawaiʻi ponoʻī, nānā i kou mō ʻī
Ka lani aliʻi, ke aliʻi
Huli:
Makua lani ē, Kamehameha ē
Na kāua e pale me ka ihe
Hawaiʻi ponoʻī, nānā i nā aliʻi
Nā pua muli kou, nā pōkiʻi
Huli:
Hawaiʻi ponoʻī, e ka lāhui ē
ʻO kāu hana nui, e ui ē
Huli:
ハワイ人民よ、汝の王を見よ
王家の首長アリイ
※コーラス
父なる天主カメハメハ
我らが護る、槍を手に
ハワイ人民よ、汝の首長に従え
後世の子たち、若人よ
※コーラス
ハワイ人民よ、国民よ
汝の大義を遂行せよ
※コーラス
(訳詞:よしみだいすけ)
カラカウア王が王妃カピオラニに贈った歌もある。
1887年、カピオラニ王妃はリリウオカラニとともにイギリス訪問した。ヴィクトリア女王即位50年祝典にハワイ王国を代表して参加するためだ。カラカウア王は、船旅に出るカピオラニ王妃の健康と安全を願い、王妃としての責任をしっかり果たすことを祈って『E Nihi Ka Hele』を贈った。
E Nihi Ka Hele
E nihi ka hele mai hoʻopā
Mai pūlale i ka ʻike a ka maka
Hoʻokahi nō makamaka ʻo ke aloha
A hea mai ʻo ka lani a e kipa
道中気をつけ、不毛を招かず
目にするものに圧倒されず
アロハをもって真の友好を
王室の招待を受け訪問せよ
上記はコーラスで繰り返される部分の歌詞。
最後のバースは「忘れないで、ここで待っていることを」というメッセージで締めくくっている。
E hele me ka poina ʻole
E huli ʻē ke alo i hope nei
Eia kō lei kalaunu
O ka ʻōnohi o Hawaiʻi
ここに王冠(クラウン・フラワー)のレイ、ハワイの中心であるあなたのもの、という最後の2行が王妃の帰りを待つハワイをイメージさせます。
カラカウアを筆頭に、弟レレイオホク、妹のリケリケ、そしてリリウオカラニの4人はそれぞれ音楽の才能を発揮し、後世に歌い踊り継がれるメレを残しています。ハワイではそんな4人を称して「ナ・ラニ・エハ Nā Lani ʻEhā」(4人の王族)ということも覚えておきましょう。
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よしみ Nui だいすけDaisuke Yoshimi担当講師
【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
facebook: https://www.facebook.com/NuiDaisuke
公式HP: http://www.yoshimidaisuke.com/
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