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2020.08.04
ファーマーズ・マーケット
ここがポイント
観光客の方にも人気のファーマーズ・マーケット。ハワイの農業と共に詳しく学びます。
ハワイ在住者だけでなく、今や多くの観光の方々をも惹きつけているファーマーズ・マーケット。地元で採れる野菜や果物、メイド・イン・ハワイのスパイスやハチミツ、ハワイ近海で獲れる魚が売られることもあり、その全てに共通しているのが「新鮮さ」です。出店業者も、4、5軒の小さな規模のものから、200軒にもなる巨大なものまで様々。ハワイのファーマーズ・マーケットとは、どのようなものなのか、どのような物が売られているのか、さらに、ハワイの農業がどのように変わってきているのかなど、詳しくみていきましょう。
ファーマーズ・マーケットの種類
ハワイ州各地で開かれているファーマーズ・マーケットは、ハワイ農務省(HDOA-The Hawaii Department of Agriculture)が公開している資料によると、225か所にのぼり*、それぞれの出店業者が所属している機関、団体ごとに、独自のルールに基づいて開催されています。ハワイのファーマーズ・マーケットへの出店業者は、ハワイ4島にまたがるHawaiʻi Farm Bureau、People’s Open Market(オアフ島)、Mahiku Farmers MarketやFarmLovers Marketsといった個別の団体に等に所属し、各地でファーマーズ・マーケットを開いています。
*開催場所の施設の取り壊し等で、現在開催中止となっている場所も含まれています。
Hawaiʻi Farm Bureau(HFB)
1948年、オアフ島東部の農家の集まりから発足した非営利団体で、現在はおよそ2000の農家が所属し、東・西・南オアフ、ハワイ島のカウ(Kaʻū)、コハラ(Kōhala)、ヒロ、コナ、モロカイ島、カウアイ島、マウイ島に支部を持っています。観光の方々にも人気のカピオラニ・コミュニティー・カレッジ(KCC)、アラモアナセンター、ニール・ブレイズデル・センターで開催されているマーケットなどは、HFBによるものです。HFBが開催するマーケットで売られるものは、ハワイで育てられた農産物、花、植物、牛肉・豚肉・鶏肉、魚、そして、ハワイ産の食材を使い、ハワイで加工された商品や飲食物としており、例えば、アメリカ本土から取り寄せた農産物などは売られていません。また、ハワイ産の材料を使っていても、クラフトの販売は行われていません。
People’s Open Market(POM)
1973年、当時のホノルル市長、フランク・F・ファシ氏夫人が、ホノルルの生活費が高いことに懸念を示した地元の女性グループの声を汲み上げ、市が開催をサポートすることで始められたプログラムです。ホノルル市で始まったこのプログラムに、他のコミュニティーも参加を表明し、現在はオアフ島各地の公園や、官公庁の敷地の一部などでマーケットが開催されています。開催当初は、規格外となった農産物や、余剰野菜が安価で売られていましたが、今ではスーパーなど市場に出回っても遜色ないものが、市場価格の35%引き程で売られています。値段については職員が市場価格を確かめた上で、出店者に推奨販売価格を提示しています。開催時間が45分間~1時間半と短いのですが、安価で質の良い農産物、魚、エビなどが手に入ることもあって、多くの人々で賑わいます。
その他、ハワイ産の農作物、ハワイ産の材料を使うことを厳格に規定した飲食物やクラフト等の販売を行う、カカアコやパールリッジセンター、カイルアでファーマーズ・マーケットを展開するFarm Lovers Marketをはじめ、モールの一角や遊歩道などを使って多数のマーケットが、ハワイ各地で毎日開催されています。
ハワイの土地利用状況と、その変化
ハワイ州の全ての土地(4,112,388エーカー、16,642㎢)の分類、それぞれの土地の割合は以下のようになっています。
・都市部 5%
・村落 0.5%
・農業用地 47%
・保護区 48%
農業用地について詳しく見てみましょう。かつてのハワイは、サトウキビとパイナップルの生産・輸出を大々的に行ってきた歴史があります。1980年に行われた調査では、350,830エーカーの農地の内、85%は砂糖とパイナップル関連で使用されていました。しかし、35年後の2015年の調査では、使用されていた農地は151,830エーカーにまで減少、その内、砂糖とパイナップル関連で使われた土地は28%にまで落ち込みました。
地産地消の動き
一方で、1980年代にはわずか74.90エーカー、それが2015年には16,900エーカーにまで拡大したのが、葉物野菜、根菜類、瓜系の野菜や果物を含む、多種多様な農作物(Diversified Crop)の栽培用地です。これらの農作物は、地元で消費されることを念頭に栽培されているものです。毎日の食事に必要な農作物を、最も多く栽培しているのは、オアフ島。人口が多く、マーケットが大きいことが理由の一つで、他島で栽培したものを船や飛行機で輸送するよりも、大量の作物に対する輸送コストを抑えることができるという利点もあります。そして、輸送にかかる時間も短くできるため、新鮮な状態のまま、消費者の元に運ぶことができるということになります。
(ハワイ農務省ウェブサイトより抜粋。2015年における各島の農作物の種別栽培状況。Diversified Cropは濃い紫色で示されています。)
(ハワイ農務省ウェブサイトより抜粋。オアフ島においては、Diversified Cropに最も多くの農地が使われています。)
人々の健康志向の高まり
(アラモアナ・ビーチパーク内でウォーキングやジョギングをする人々)
人々が健康的な生活を送ることができているか、肥満、疾患、喫煙率など総合的に鑑みた上で、アメリカ50州のランク付けが、毎年様々な機関によって行われています。ハワイは最も健康的な州であると評価されることが非常に多く、常に1位から5位の中に納まっており、平均寿命の長さも50州中1位あるいは2位となっています。
このような中、ハワイではオーガニックの農産物や製品に注目が集まっており、その売り上げを見ると、2012年の600万ドルから、5年後の2017年には2.5倍の1,500万ドルにまで増加しています。さらにファーマーズ・マーケットに関して注目したいのは、生産者から消費者への直接販売による売り上げが、2012年の1,300万ドルから、2017年には2倍以上の2,800万ドルに増加しているというデータです*。1~9エーカー程の土地を使って農作物の栽培を行う、小規模な農園も増えてきており、2012年から5年間で、7000軒から7328軒と、農園の数は約5%増えています。これらは、近年のファーマーズ・マーケット人気を裏付けるデータとも言えるのではないでしょうか。
* ハワイ農務省ウェブサイト、ニュースリリースより
新型コロナウイルス対策が始まったファーマーズ・マーケット
2020年3月25日午前12時1分より、ハワイ全島(オアフ島は3月23日午後4時30分より)にて“Stay-at-Home”、外出制限が発令されました。「生活に必要不可欠な業種(Essential business)」以外の小売店やモール、映画館など、人々が集まる場所については閉鎖されることとなりましたが、 スーパーマーケットやドラッグストアなど、食品、薬品、生活必需品を売る店舗については、引き続き営業を許可されており、ファーマーズ・マーケットも開催可能となりました。外出制限により、出店業者数も客足も減る中、新鮮な食材を求める声に応える形で、新たな取り組みも行われています。
●Hawaii Farm Bureau(HFB)による“Farm-to-Car”プログラム
ファーマーズ・マーケットにて売られている農作物、メイド・イン・ハワイの商品をウェブサイトにて写真と共に掲載し、利用者は通信販売と同様に、ウェブサイト上で注文し、清算します。注文したものは、決められた日時、場所にて、ドライブスルー形式で受け取ることができます。人との接触を極力減らし、ウイルスの拡散を防ぐのと同時に、ハワイで育てられている農産物などを廃棄処分することなく人々に届けられ、同時に、経済的に大きな影響を受けている農家を助けるという側面もあります。
“Farm-to-Car”プログラム ウェブサイト
このプログラムの他にも、ウェブサイトを通して注文を受け付け、農家から直接消費者の元に届けるプログラムが行われています。
“Oʻahu Fresh”プロデュース・デリバリー
Kahumana Organic Farms & Cafe
など。
外出制限が始まって以降、これまでと同様に開催しているファーマーズ・マーケットでは、出店業者それぞれのブースを一定の距離以上空け、1つのブースに2名までとするなど、人数制限を設けて、人との距離を保てるようにしています。ブース前で待つ人々のために、一定間隔で線が引かれていたり、ブース内では、“You touch it, you buy it”(触った商品は、購入すること)と表示されていることもあります。消毒液を多数設置し、ウイルス感染、拡大を防ぐために、様々な取り組みが行われています。
王国時代、そしてプランテーション時代と、ハワイは農業を活発に行ってきました。外国人の上陸により持ち込まれた病気により人口が激減した際や、パイナップル、サトウキビの生産を辞めてしまったことで、ハワイの農業はその勢いを止めてしまったこともありましたが、栽培する農作物の種類が増え、地産地消を促進するハワイ・リージョナル・キュイジーヌという料理の分野が確立し、新鮮な地元の農作物を食生活に取り入れたいという、健康志向の高まりもあって、ファーマーズ・マーケットは存在感を増してきています。まだ90%程を州外からの輸送に頼っているハワイの食糧自給率。ハワイの農業に勢いが増していくことで、食料自給率が上がっていくことも期待されます。
ファーマーズ・マーケット開催地情報
観光の方でも行きやすい場所を掲載しています。新型コロナウイルス対策により、開催を一時中止しているマーケットもあります。
ワイキキ
●Mahiku Farmers Market主宰のファーマーズ・マーケット
Hyatt Regency Waikiki Beach Resort
火・木曜日 午後4時~8時
Hyatt Regency Waikiki Beach Resort エントランス
2424 Kalakaua Ave, Honolulu
Bank of Hawaii Waikiki Center Market
火・木曜日 午後4時~8時
2155 Kalakaua Ave, Honolulu
Thomas Jefferson Elementary Farmer's Market
土曜日 午前8時~午後2時
Thomas Jefferson Elementary School横
342 Kapahulu Ave, Honolulu
●Hawaiʻi Farm Bureau主宰のファーマーズ・マーケット
オアフ島
カピオラニ・コミュニティー・カレッジ(KCC)(現在休止中)
土曜日 午前7時30分~11時
カピオラニ・コニュニティー・カレッジにて
4303 Diamond Head Road, Honolulu
アラモアナ
日曜日 午前9時~午後12時
アラモアナセンター ストリートレベル アトキンソンDr.に面した駐車場
1450 Ala Moana Boulevard, Honolulu
ホノルル
水曜日 午後4時~7時
ニール・ブレイズデル・センター
777 Ward Avenue, Honolulu
カイルア(現在休止中)
木曜日 午後5時~7時30分
カイルアタウン
609 Kailua Road, Honolulu
カウアイ島
カウアイ・カリナリー・マーケット
水曜日 午後3時30分~6時
ザ・ショップス・アット・ククイウラ
2829 Ala Kalanikaumaka, Poipu
販売されているものはカウアイ島産のものです。
ウェブサイトはこちら
ハワイ島
ケアウホウ
土曜日 午前8時~午後12時
ケアウホウ・ショッピングセンター
78-6831 Aliʻi Drive, Kailua-Kona
販売されているものはハワイ島産のものです。
ウェブサイトはこちら
https://keauhoufarmersmarket.com/
●People’s Open Market
月曜日
ホノルル市庁舎 パーキング
午前11時45分~午後12時30分
Alapai通りとBeretania通りの角
水曜日
カピオラニパーク
午前10時~11時
Monsarrat通りとPaki通りの角の駐車場
木曜日
カイルア・ディストリクト・パーク
午前9時~10時
21 South Kainalu Drive
●FarmLovers Markets主宰のファーマーズ・マーケット
Kakaʻako Farmers Market
土曜日 午前8時~午後12時
1050 Ala Moana Blvd, Honolulu
Pearlridge Center Macy’s側
土曜日 午前8時~午後12時
98-1005 Moanalua Rd,Aiea
※2020年7月現在
ファーマーズ・マーケットの種類
ハワイ州各地で開かれているファーマーズ・マーケットは、ハワイ農務省(HDOA-The Hawaii Department of Agriculture)が公開している資料によると、225か所にのぼり*、それぞれの出店業者が所属している機関、団体ごとに、独自のルールに基づいて開催されています。ハワイのファーマーズ・マーケットへの出店業者は、ハワイ4島にまたがるHawaiʻi Farm Bureau、People’s Open Market(オアフ島)、Mahiku Farmers MarketやFarmLovers Marketsといった個別の団体に等に所属し、各地でファーマーズ・マーケットを開いています。
*開催場所の施設の取り壊し等で、現在開催中止となっている場所も含まれています。
Hawaiʻi Farm Bureau(HFB)
1948年、オアフ島東部の農家の集まりから発足した非営利団体で、現在はおよそ2000の農家が所属し、東・西・南オアフ、ハワイ島のカウ(Kaʻū)、コハラ(Kōhala)、ヒロ、コナ、モロカイ島、カウアイ島、マウイ島に支部を持っています。観光の方々にも人気のカピオラニ・コミュニティー・カレッジ(KCC)、アラモアナセンター、ニール・ブレイズデル・センターで開催されているマーケットなどは、HFBによるものです。HFBが開催するマーケットで売られるものは、ハワイで育てられた農産物、花、植物、牛肉・豚肉・鶏肉、魚、そして、ハワイ産の食材を使い、ハワイで加工された商品や飲食物としており、例えば、アメリカ本土から取り寄せた農産物などは売られていません。また、ハワイ産の材料を使っていても、クラフトの販売は行われていません。
People’s Open Market(POM)
1973年、当時のホノルル市長、フランク・F・ファシ氏夫人が、ホノルルの生活費が高いことに懸念を示した地元の女性グループの声を汲み上げ、市が開催をサポートすることで始められたプログラムです。ホノルル市で始まったこのプログラムに、他のコミュニティーも参加を表明し、現在はオアフ島各地の公園や、官公庁の敷地の一部などでマーケットが開催されています。開催当初は、規格外となった農産物や、余剰野菜が安価で売られていましたが、今ではスーパーなど市場に出回っても遜色ないものが、市場価格の35%引き程で売られています。値段については職員が市場価格を確かめた上で、出店者に推奨販売価格を提示しています。開催時間が45分間~1時間半と短いのですが、安価で質の良い農産物、魚、エビなどが手に入ることもあって、多くの人々で賑わいます。
その他、ハワイ産の農作物、ハワイ産の材料を使うことを厳格に規定した飲食物やクラフト等の販売を行う、カカアコやパールリッジセンター、カイルアでファーマーズ・マーケットを展開するFarm Lovers Marketをはじめ、モールの一角や遊歩道などを使って多数のマーケットが、ハワイ各地で毎日開催されています。
ハワイの土地利用状況と、その変化
ハワイ州の全ての土地(4,112,388エーカー、16,642㎢)の分類、それぞれの土地の割合は以下のようになっています。
・都市部 5%
・村落 0.5%
・農業用地 47%
・保護区 48%
農業用地について詳しく見てみましょう。かつてのハワイは、サトウキビとパイナップルの生産・輸出を大々的に行ってきた歴史があります。1980年に行われた調査では、350,830エーカーの農地の内、85%は砂糖とパイナップル関連で使用されていました。しかし、35年後の2015年の調査では、使用されていた農地は151,830エーカーにまで減少、その内、砂糖とパイナップル関連で使われた土地は28%にまで落ち込みました。
地産地消の動き
一方で、1980年代にはわずか74.90エーカー、それが2015年には16,900エーカーにまで拡大したのが、葉物野菜、根菜類、瓜系の野菜や果物を含む、多種多様な農作物(Diversified Crop)の栽培用地です。これらの農作物は、地元で消費されることを念頭に栽培されているものです。毎日の食事に必要な農作物を、最も多く栽培しているのは、オアフ島。人口が多く、マーケットが大きいことが理由の一つで、他島で栽培したものを船や飛行機で輸送するよりも、大量の作物に対する輸送コストを抑えることができるという利点もあります。そして、輸送にかかる時間も短くできるため、新鮮な状態のまま、消費者の元に運ぶことができるということになります。
(ハワイ農務省ウェブサイトより抜粋。2015年における各島の農作物の種別栽培状況。Diversified Cropは濃い紫色で示されています。)
(ハワイ農務省ウェブサイトより抜粋。オアフ島においては、Diversified Cropに最も多くの農地が使われています。)
人々の健康志向の高まり
(アラモアナ・ビーチパーク内でウォーキングやジョギングをする人々)
人々が健康的な生活を送ることができているか、肥満、疾患、喫煙率など総合的に鑑みた上で、アメリカ50州のランク付けが、毎年様々な機関によって行われています。ハワイは最も健康的な州であると評価されることが非常に多く、常に1位から5位の中に納まっており、平均寿命の長さも50州中1位あるいは2位となっています。
このような中、ハワイではオーガニックの農産物や製品に注目が集まっており、その売り上げを見ると、2012年の600万ドルから、5年後の2017年には2.5倍の1,500万ドルにまで増加しています。さらにファーマーズ・マーケットに関して注目したいのは、生産者から消費者への直接販売による売り上げが、2012年の1,300万ドルから、2017年には2倍以上の2,800万ドルに増加しているというデータです*。1~9エーカー程の土地を使って農作物の栽培を行う、小規模な農園も増えてきており、2012年から5年間で、7000軒から7328軒と、農園の数は約5%増えています。これらは、近年のファーマーズ・マーケット人気を裏付けるデータとも言えるのではないでしょうか。
* ハワイ農務省ウェブサイト、ニュースリリースより
新型コロナウイルス対策が始まったファーマーズ・マーケット
2020年3月25日午前12時1分より、ハワイ全島(オアフ島は3月23日午後4時30分より)にて“Stay-at-Home”、外出制限が発令されました。「生活に必要不可欠な業種(Essential business)」以外の小売店やモール、映画館など、人々が集まる場所については閉鎖されることとなりましたが、 スーパーマーケットやドラッグストアなど、食品、薬品、生活必需品を売る店舗については、引き続き営業を許可されており、ファーマーズ・マーケットも開催可能となりました。外出制限により、出店業者数も客足も減る中、新鮮な食材を求める声に応える形で、新たな取り組みも行われています。
●Hawaii Farm Bureau(HFB)による“Farm-to-Car”プログラム
ファーマーズ・マーケットにて売られている農作物、メイド・イン・ハワイの商品をウェブサイトにて写真と共に掲載し、利用者は通信販売と同様に、ウェブサイト上で注文し、清算します。注文したものは、決められた日時、場所にて、ドライブスルー形式で受け取ることができます。人との接触を極力減らし、ウイルスの拡散を防ぐのと同時に、ハワイで育てられている農産物などを廃棄処分することなく人々に届けられ、同時に、経済的に大きな影響を受けている農家を助けるという側面もあります。
“Farm-to-Car”プログラム ウェブサイト
このプログラムの他にも、ウェブサイトを通して注文を受け付け、農家から直接消費者の元に届けるプログラムが行われています。
“Oʻahu Fresh”プロデュース・デリバリー
Kahumana Organic Farms & Cafe
など。
外出制限が始まって以降、これまでと同様に開催しているファーマーズ・マーケットでは、出店業者それぞれのブースを一定の距離以上空け、1つのブースに2名までとするなど、人数制限を設けて、人との距離を保てるようにしています。ブース前で待つ人々のために、一定間隔で線が引かれていたり、ブース内では、“You touch it, you buy it”(触った商品は、購入すること)と表示されていることもあります。消毒液を多数設置し、ウイルス感染、拡大を防ぐために、様々な取り組みが行われています。
王国時代、そしてプランテーション時代と、ハワイは農業を活発に行ってきました。外国人の上陸により持ち込まれた病気により人口が激減した際や、パイナップル、サトウキビの生産を辞めてしまったことで、ハワイの農業はその勢いを止めてしまったこともありましたが、栽培する農作物の種類が増え、地産地消を促進するハワイ・リージョナル・キュイジーヌという料理の分野が確立し、新鮮な地元の農作物を食生活に取り入れたいという、健康志向の高まりもあって、ファーマーズ・マーケットは存在感を増してきています。まだ90%程を州外からの輸送に頼っているハワイの食糧自給率。ハワイの農業に勢いが増していくことで、食料自給率が上がっていくことも期待されます。
ファーマーズ・マーケット開催地情報
観光の方でも行きやすい場所を掲載しています。新型コロナウイルス対策により、開催を一時中止しているマーケットもあります。
ワイキキ
●Mahiku Farmers Market主宰のファーマーズ・マーケット
Hyatt Regency Waikiki Beach Resort
火・木曜日 午後4時~8時
Hyatt Regency Waikiki Beach Resort エントランス
2424 Kalakaua Ave, Honolulu
Bank of Hawaii Waikiki Center Market
火・木曜日 午後4時~8時
2155 Kalakaua Ave, Honolulu
Thomas Jefferson Elementary Farmer's Market
土曜日 午前8時~午後2時
Thomas Jefferson Elementary School横
342 Kapahulu Ave, Honolulu
●Hawaiʻi Farm Bureau主宰のファーマーズ・マーケット
オアフ島
カピオラニ・コミュニティー・カレッジ(KCC)(現在休止中)
土曜日 午前7時30分~11時
カピオラニ・コニュニティー・カレッジにて
4303 Diamond Head Road, Honolulu
アラモアナ
日曜日 午前9時~午後12時
アラモアナセンター ストリートレベル アトキンソンDr.に面した駐車場
1450 Ala Moana Boulevard, Honolulu
ホノルル
水曜日 午後4時~7時
ニール・ブレイズデル・センター
777 Ward Avenue, Honolulu
カイルア(現在休止中)
木曜日 午後5時~7時30分
カイルアタウン
609 Kailua Road, Honolulu
カウアイ島
カウアイ・カリナリー・マーケット
水曜日 午後3時30分~6時
ザ・ショップス・アット・ククイウラ
2829 Ala Kalanikaumaka, Poipu
販売されているものはカウアイ島産のものです。
ウェブサイトはこちら
ハワイ島
ケアウホウ
土曜日 午前8時~午後12時
ケアウホウ・ショッピングセンター
78-6831 Aliʻi Drive, Kailua-Kona
販売されているものはハワイ島産のものです。
ウェブサイトはこちら
https://keauhoufarmersmarket.com/
●People’s Open Market
月曜日
ホノルル市庁舎 パーキング
午前11時45分~午後12時30分
Alapai通りとBeretania通りの角
水曜日
カピオラニパーク
午前10時~11時
Monsarrat通りとPaki通りの角の駐車場
木曜日
カイルア・ディストリクト・パーク
午前9時~10時
21 South Kainalu Drive
●FarmLovers Markets主宰のファーマーズ・マーケット
Kakaʻako Farmers Market
土曜日 午前8時~午後12時
1050 Ala Moana Blvd, Honolulu
Pearlridge Center Macy’s側
土曜日 午前8時~午後12時
98-1005 Moanalua Rd,Aiea
※2020年7月現在
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ロバーツさゆりSayuri Roberts担当講師
東京生まれ。筑波大学・比較文化学類にて北米の歴史・文化を学び、英会話スクールの講師等を経て、結婚を機にハワイへ移住。Native Hawaiian Hospitality Association主催の歴史ツアー「Queen's Tour(当時)」に参加し、ツアーガイドの方に、日本語の通訳を頼まれたことから、2004年、ガイドとして登録、研修の上、日本語の歴史ツアーを始める。2006年、「Queen's Tour」の終了を機に、ツアーの継続について主催者の了承を得て、Hawaii Historic Tour LLCを発足、「ワイキキ歴史街道日本語ツアー(当時)」(その後「ワイキキ歴史街道ツアー」に改称)を開始。2007年、「ダウンタウン歴史街道ツアー」もスタート。テレビ、ラジオ、雑誌等、メディア出演多数。 『お母さんが教える子供の英語』(はまの出版)著者。
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