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2020.06.09
ハワイの歌13『カピオラニ王妃の歌』
ここがポイント
カピオラニ王妃をたたえる歌の中で、今も歌い踊り継がれているものの一つ『Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani』を紹介。
ハワイの歌「メレ」には「メレ・イノア」というカテゴリーがある。特定の人物に捧げる歌のことをいう。メレ・イノアの中でも特別な、ハワイ王国の王族たちに捧げられたメレを紹介する。
カピオラニ王妃をたたえる歌
カピオラニとはどんな人か。
1834年、ハワイ島ヒロで生まれたカピオラニのフルネームはKapiʻolani Napelakapuokakaʻe。
カウアイ島の王カウムアリイの孫。
17歳で結婚した首長ベネット・ナマケハ(エマ王妃の叔父)と26歳で死別。
1863年、29歳の年にカラカウアと再婚した。
11年後(1874年)カラカウアが選挙でハワイ国王に選ばれ、王妃としての人生が始まる。
ハワイ王国のクイーンだったのはカラカウア王が病死する1891年まで。
カラカウア没から8年後、ハワイ王国転覆からは6年後になる1899年に他界。
ワイキキの公園カピオラニ・パークは、1877年にカラカウアが妃の名を冠して公共に寄付した土地で、海側にはカピオラニ王妃の銅像が立つ。
カピオラニ王妃をたたえる歌の中で、今も歌い踊り継がれているものの一つに『Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani』がある。
近年、クムフラ・シンガーのマヌ・ボイドがアルバム『Mele Ailana』にレコーディングした。
1883年にカピオラニに捧げられたこの歌の作者は、マヌ・ボイドの高祖母であるマラエア。
マヌ・ボイドのハーラウがこのメレを踊る動画
Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani
(Malaea Boyd)
Aia i Nuʻuanu kō lei nani
‘O ka ‘āhihi popohe i ka nahele
I haku ‘ia mai e ke Ki‘owao
Ho‘olawa i ka pua kāmakahala
He aha ka hana a Waipuhia
E ho‘oma‘ū nei i ke oho o ka palai?
Wehiwehi Lanihuli i ke kāwelu
I pūloku i ke alo o nā pali
Pau ‘ole ke onaona o Kekele
I ka ‘āhui hala a‘o ka hīnano
Hanohano Mololani i ke ‘ehu kai
I ka noho a ka ua ‘Āpuakea
I ākea ka ohu i nā kuahiwi
Ma ke kaka‘i pali o Maunawili
He aloha ia wai anu i ka ‘ili
Ka ualo a ka leo o ke kāhuli
Ha‘ina ke ali‘i nona ka lei
‘O Kapi‘olani i ka ‘iu o luna
Ha‘ina ke ali‘i nona ka lei
‘O Kapi‘olani i ka ‘iu o luna
ヌウアヌにあなたの美しいレイ
丸いアヒヒ、森の中
編んだのはキオワオの風
仕上げはカマカハラの花
ワイプヒアは何をする?
濡らす、パラパライの葉を
賑やかなラニフリ、カヴェルがそよぐ
輝いて見える山の頂
香り続けるケケレ
ハラの実とヒナノ
堂々としたモロラニに波しぶき
鎮座している、アプアケア雨の中
広く包むのは山脈にかかる霧
連なる峰、マウナウィリ
アロハの水、肌に冷たい
呼びかける声はカフリ
伝えるのはレイをかけた王族
王妃カピオラニ、高貴の人
伝えるのはレイをかけた王族
王妃カピオラニ、高貴の人
(訳詞:よしみだいすけ)
ヌウアヌ渓谷とヌウアヌ・パリから見下ろす美しい景観が、カピオラニ王妃をたたえる歌の中に描かれている。
歌詞にあるアヒヒ、マカハラ、パラパライ、カヴェル、ハラ、ヒナノはすべて植物の名前。
キオワオはヌウアヌの風と雨、ワイプヒアは滝、ラニフリは峰、ケケレはヌウアヌ・パリの崖下、モロラニはカネオヘのモカプ半島にある火口、アプアケアはカネオヘの雨、マウナウィリはコオラウ山脈の麓、カフリは陸貝(カタツムリ)。
カピオラニ王妃をたたえるこのチャントが贈られた1883年とは、カピオラニ王妃にとってどんな年だったのか。
とても特別な年だった。1883年といえばカラカウア王の戴冠式がイオラニ宮殿で盛大に行われた年。
カピオラニがクイーンとして正式にカラカウアより王冠を授けられた年だ。
『Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani』はカピオラニ王妃が受けとった祝福の贈り物のひとつというわけだ。
カピオラニ王妃をたたえる歌
カピオラニとはどんな人か。
1834年、ハワイ島ヒロで生まれたカピオラニのフルネームはKapiʻolani Napelakapuokakaʻe。
カウアイ島の王カウムアリイの孫。
17歳で結婚した首長ベネット・ナマケハ(エマ王妃の叔父)と26歳で死別。
1863年、29歳の年にカラカウアと再婚した。
11年後(1874年)カラカウアが選挙でハワイ国王に選ばれ、王妃としての人生が始まる。
ハワイ王国のクイーンだったのはカラカウア王が病死する1891年まで。
カラカウア没から8年後、ハワイ王国転覆からは6年後になる1899年に他界。
ワイキキの公園カピオラニ・パークは、1877年にカラカウアが妃の名を冠して公共に寄付した土地で、海側にはカピオラニ王妃の銅像が立つ。
カピオラニ王妃をたたえる歌の中で、今も歌い踊り継がれているものの一つに『Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani』がある。
近年、クムフラ・シンガーのマヌ・ボイドがアルバム『Mele Ailana』にレコーディングした。
1883年にカピオラニに捧げられたこの歌の作者は、マヌ・ボイドの高祖母であるマラエア。
マヌ・ボイドのハーラウがこのメレを踊る動画
Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani
(Malaea Boyd)
Aia i Nuʻuanu kō lei nani
‘O ka ‘āhihi popohe i ka nahele
I haku ‘ia mai e ke Ki‘owao
Ho‘olawa i ka pua kāmakahala
He aha ka hana a Waipuhia
E ho‘oma‘ū nei i ke oho o ka palai?
Wehiwehi Lanihuli i ke kāwelu
I pūloku i ke alo o nā pali
Pau ‘ole ke onaona o Kekele
I ka ‘āhui hala a‘o ka hīnano
Hanohano Mololani i ke ‘ehu kai
I ka noho a ka ua ‘Āpuakea
I ākea ka ohu i nā kuahiwi
Ma ke kaka‘i pali o Maunawili
He aloha ia wai anu i ka ‘ili
Ka ualo a ka leo o ke kāhuli
Ha‘ina ke ali‘i nona ka lei
‘O Kapi‘olani i ka ‘iu o luna
Ha‘ina ke ali‘i nona ka lei
‘O Kapi‘olani i ka ‘iu o luna
ヌウアヌにあなたの美しいレイ
丸いアヒヒ、森の中
編んだのはキオワオの風
仕上げはカマカハラの花
ワイプヒアは何をする?
濡らす、パラパライの葉を
賑やかなラニフリ、カヴェルがそよぐ
輝いて見える山の頂
香り続けるケケレ
ハラの実とヒナノ
堂々としたモロラニに波しぶき
鎮座している、アプアケア雨の中
広く包むのは山脈にかかる霧
連なる峰、マウナウィリ
アロハの水、肌に冷たい
呼びかける声はカフリ
伝えるのはレイをかけた王族
王妃カピオラニ、高貴の人
伝えるのはレイをかけた王族
王妃カピオラニ、高貴の人
(訳詞:よしみだいすけ)
ヌウアヌ渓谷とヌウアヌ・パリから見下ろす美しい景観が、カピオラニ王妃をたたえる歌の中に描かれている。
歌詞にあるアヒヒ、マカハラ、パラパライ、カヴェル、ハラ、ヒナノはすべて植物の名前。
キオワオはヌウアヌの風と雨、ワイプヒアは滝、ラニフリは峰、ケケレはヌウアヌ・パリの崖下、モロラニはカネオヘのモカプ半島にある火口、アプアケアはカネオヘの雨、マウナウィリはコオラウ山脈の麓、カフリは陸貝(カタツムリ)。
カピオラニ王妃をたたえるこのチャントが贈られた1883年とは、カピオラニ王妃にとってどんな年だったのか。
とても特別な年だった。1883年といえばカラカウア王の戴冠式がイオラニ宮殿で盛大に行われた年。
カピオラニがクイーンとして正式にカラカウアより王冠を授けられた年だ。
『Aia I Nuʻuanu Kō Lei Nani』はカピオラニ王妃が受けとった祝福の贈り物のひとつというわけだ。
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よしみ Nui だいすけDaisuke Yoshimi担当講師
【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
facebook: https://www.facebook.com/NuiDaisuke
公式HP: http://www.yoshimidaisuke.com/
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