マウイ島の歌1
「Hanohano ʻO Maui」

ハワイ語で「歌」を「メレ (mele)」といいます。
草花を紡いでレイを編むように、ハワイアンは言葉を紡いでメレをつくります。
そのメレで、人や出来事や場所をたたえます。
メレの中にハワイアンの考え方や価値観が透けて見えてきます。
ではハワイの島々はメレの中でどのように歌われているのでしょう。
島をたたえるメレをセレクトしてご紹介します。

ハレアカラがそびえ、クジラが集まる島、マウイ島をたたえるメレを紹介しましょう。
曲名は『ハノハノ・オ・マウイ』。

フラ教室の子供たちを引率したマウイ島へのフィールドトリップ体験を記録した歌。作詞はクムフラ、カヒキナ・デシルヴァ。
7バースに渡ってマウイの景勝地がたたえられています。
マウイ在住クムフラ・シンガー、ケアリイ・レイシェル、カマカ・クコナがレコーディングしました。

ライブで歌うケアリイ・レイシェルと踊るカマカ・クコナ


Hanohano ʻO Maui
(Kahikina de Silva / Moe Keale)

Hanohano ‘o Maui i ka lei loke
A he nani hiwahiwa kū ho‘okahi

‘Akahi ho‘i au a ‘ike maka
I ka wai hu‘ihu‘i a‘o ‘Īao

‘O ka nehe a ke kai i Puamana
Kahi o nā hana le‘a a‘o Kananaka

Kuahiwi kilakila ‘o Haleakalā
Me ka ua hu‘ihu‘i koni i ka ‘ili

E aho nō ‘oe e komo mai
I ka ‘āina pumehana o Kā‘anapali

Mehana ho‘i i ka malu a‘o Lele
Pio ‘ole ke kukui i ka Ua ‘Ula

Puana/Haʻina ka inoa a‘e lohe ‘ia
‘O Maui a‘o Kama nō e ka ‘oi

誇らしいマウイにバラのレイ
尊い美しさは際立っている

初めて私が目の当たりにした
冷たいイアオの水

サラサラさざ波、プアマナに
楽しみにふける場所、カナナカの

そびえる山はハレアカラ
冷たい雨に肌がぞくぞく

すすめるあなたに、入ること
あたたかい地、カアナパリ

あたたかいのはレレの部屋
消えない明かり、ウラ雨の中

伝える名前、耳に届く
カマのマウイが一番

（訳詞：よしみだいすけ）


歌詞の中のキーワードを解説しておきます。

Maui　マウイ
マウイ島のこと

loke　ロケ
バラ

‘Īao　イアオ
マウイ島ワイルク地区の渓谷、頂の名前

Puamana　プアマナ
マウイ島ラハイナのビーチパーク
同名の曲名の由来となったラハイナのファーデン・ファミリーの家

Haleakalā　ハレアカラ
マウイ島東部にそびえる標高3055メートルの火山

Kā‘anapali　カアナパリ
マウイ島ラハイナ地区のリゾート地、ビーチの名前

Lele　レレ
ラハイナの旧名

Kananaka　カナナカ
マウイ島ラハイナの置きに住んでいたと伝えられる人魚

Ua ‘Ula　ウア・ウラ
マウイ島ラハイナの雨の名前

Kama　カマ
マウイ島の古代王カマララワルの愛称